「日本女性の不倫率は世界一」説がアジア圏に定着 「福原愛」騒動を受け、YouTube動画が拡散

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 選手時代、「日本代表」として世界で戦ってきた福原愛(32)。しかし、それが例のスキャンダル報道を経た今では、別種目の「代表」としてアジアに名を轟かせている。「不倫率世界一」の日本人女性の代表として。

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〈日本女性の不倫率は49%で世界一〉

 部数10万部を超える台湾の大手週刊誌、「鏡週刊」が論じた、日本人女性の「性の乱れ」についてのネット記事の見出しである。これでは大和撫子が誤解されるではないか――と怒る向きもあるだろうが、同様の記事は他にも。

〈日本人女性の不倫率の驚くべき高さ 夫は苦しくても我慢〉

〈日本人妻の不倫率が高い四つの理由〉

 前者は台湾四大紙のひとつ「中国時報」のネット版に、後者は大手テレビ局の「TVBSニュース」のネットメディアに載った記事のタイトルだ。

 台湾通のジャーナリストによれば、

「日本で言えば、週刊ポストと読売新聞、フジテレビで同じ趣旨の記事が出たようなもの」

 というから、「信用度」は高いと見られても仕方ない。いずれも福原の不倫騒動を受けての記事だが、

「中国のサイトにも転載され、拡散しています」(同)

“開放的な国”

 不倫発覚から1カ月弱の3月下旬に相次いで出たこれらの仰天記事。

「三つの記事の構成はほとんど同じです」

 とは先のジャーナリスト。

「いずれも、中国出身で、日本人と結婚し、長年日本に住んでいるという主婦のYouTube動画を引用しています。彼女は愛ちゃんの報道を受け、日本人の女性の不倫率は世界一で49%もあると、中国語で得意気に述べている。でもその根拠は“ネット上でいろいろ調べた結果、確かに一番なんです”と実に曖昧。また、“日本の男性は仕事で忙しい。日本はとても開放的な国。男性も女性も不倫は当然のことと考えている”などなど、散々な言い様です」

 確かに動画を見ると、他にも「福原愛の不倫も、日本ではたくさんの人がおかしくないと感じている」「日本人は妻が浮気をしても夫は知らん顔をする」などなど、首を傾げたくなる主張のオンパレード。

 実際、投稿主の主婦本人に聞いても、

「台湾のメディアが引用したこと知りませんでした。わざと台湾と日本の関係を壊したと思わせたくないです。ご迷惑をおかけしてすみませんでした」

 と、片言の日本語で平謝りするばかり。そもそもチャンネル登録数は4千程度と少なく、よくもこれを大手メディアが引用したな、とますます首を傾げたくなるが、この風説がアジア圏で定着しつつあるのは事実なのである。

「投稿した人は、きっと近しい人に不倫した人がたくさんいるんでしょうね」

 と皮肉交じりに言うのは、台湾出身の評論家・金美齢氏だ。

「まあ確かに日本人も貞操観念に欠ける人はいますけど、さすがに半分までとは。そういうでたらめに流されるかどうかは個人次第ですけど」

 返す刀で愛ちゃんにも、

「それにしても福原さんもはっきりすべきですよね。なぜあんな軽薄な行動を取ったのか。謝る必要はないけれど、説明がないのは無責任。これまで散々持て囃されてきたんですからね」

週刊新潮 2021年4月29日号掲載

ワイド特集「春の珍事」より

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