ひろゆき氏「古文・漢文オワコン」論に賛否 識者が語る“古典を学ぶべき高校生”は?

国内 社会 2021年3月10日掲載

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教育に古典は不要!?

 ネット掲示板「2ちゃんねる」の創設者で、実業家のひろゆき[=西村博之]氏(44)が“古文・漢文オワコン論”をTwitterで提唱して話題になっている。世論の受け止めは、文字通りの賛否両論となっているようだ。

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 まずは、ひろゆき氏のツイートをご紹介しよう。いずれも2月19日に投稿が行われた。

《古文・漢文は、センター試験(註:2021年度から「大学入学共通テスト」)以降、全く使わない人が多数なので、「お金の貯め方」「生活保護、失業保険等の社会保障の取り方」「宗教」「PCスキル」の教育と入れ替えたほうが良い派です》

 受験シーズンも影響したのか、ツイートは反響を呼んだ。例えば東スポWebは2月22日、「ひろゆき氏提唱“古文漢文オワコン論”が話題 親世代からは『同意』の声も」の記事を配信した。

 見出しにもあるが、記事では反響を《意外や賛同者多数》と伝え、一例として《「勉強したけど、もうとっくに忘れた」》との声を紹介した。

 インターネットテレビ「Abema」も2月26日、報道番組「ABEMA Prime」で、ひろゆき氏をゲストに招き、この問題を取り上げた。

 ひろゆき氏と、代々木ゼミナールや東進ハイスクールで古文講師を務めた吉野敬介氏(54)が論争する場面が収められている。

 大学でも「高校生は古文・漢文を学ぶより、英語と理系教育を充実させるべき」と主張する関係者がいることをご存知だろうか。

大学でシンポジウムも

 明星大学人文学部日本文化学科は2019年1月、シンポジウム「古典は本当に必要なのか」を開催し、大きな話題となった。

 理系の教授からは「国際的に見て日本人の学力は低下しているが、高校生が勉強に充てる時間は限られている。英語と数学を優先し、古典は選択科目とすべき」との指摘も飛び出した。“古文・漢文オワコン論”はアカデミズムの世界でも議論になっているのだ。

 SPA!(電子版)は、ひろゆき氏の連載コラムを配信している。2月18日にアップされたのは「古文や漢文よりも「困ったときの役所の使い方」を義務教育で教えるべき」だった。

 このコラムでも、ひろゆき氏は《個人的には古文や漢文を共通テストの科目から外したほうがいいと思っていたりします》と主張した。

 だが、そもそも大学入試で古文と漢文は、どのような出題状況になっているのだろうか。本当に古文・漢文は、センター試験=共通テスト以降、全く使わない人が多数、なのだろうか。

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