三浦春馬さん伯父が明かす、春馬さん実父の“最期”と遺産トラブル

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「遺産の件はこれでおしまい」

 春馬さんの遺骨がある“向こう”とは、春馬さんの実母のことを指す。春馬さんの死後、生みの親である両親の間で、我が子の遺産を巡って骨肉の争いが生じていたことは、昨年末に本誌(「週刊新潮」)が報じた通りだ。遺骨や遺品は実母の手に渡り、お墓はもとよりファンが集う所属事務所アミューズ主催の「お別れの会」は一周忌にあたる7月に開かれる予定だが、具体的な発表は現時点で行われていない。

 奇しくも実父の死で、これらの問題に決着がつくのだろうか。

 改めて実母に聞くと、

「(実父が)亡くなったのは、弁護士から連絡をもらって知りました。それはショックでしたよ。なんでこうなるのかなって。去年の2月にも心臓の手術をして、その経過が思わしくなかったらしいと聞きました。私は香典を送りましたが、やっぱり最低限のことはね……。だからもう、遺産の件はこれでおしまいです」

「お別れの会」

 昨年7月に都内の斎場で行われた春馬さんの密葬で、離婚した親同士は久々に対面したそうだ。

 実母が振り返るには、

「向こう(実父)は、春馬の葬儀に内縁の妻と連れ立ってやってきました。私も直接その場で話すことはなかったけれど、それから1カ月くらい経った後、向こうから弁護士を立てて話し合おうと言い出したの。彼がすごく主張してきた部分があって。そう、春馬の遺産を欲しがってきたから争うことになった。彼と春馬を最後に会わせてあげたのは私なのに、感謝の言葉の一つもないどころか、彼は私に対して“いい車に乗っているな”とか“随分とよい生活をしているね”と言い放った。だから私も、“そうおっしゃるのなら、お話し合いは持てませんね。もうお会いすることもないでしょう。私も弁護士を立てます”と告げました」

 実際、両親が離婚していたとしても実子が亡くなれば、法的にその遺産は生みの親同士が2分の1ずつ相続する権利が生じる。

「お互い離婚して25年にもなるの。だから、もう歩みよるとかじゃなくて……。春馬は私が親権を持ち、育てた子です。(離婚時に)一円ももらわずにね。それなのに遺産の権利を主張してきてすごく迷惑でした。今後、彼と春馬を一緒のお墓に入れるなんて全く考えていません。春馬の遺骨は私が持っています。これから私と春馬、二人が入るお墓を地元(茨城)に造るつもりです。でも、私が齢を重ねて具合が悪くなるまでは、春馬だけを納骨することはしないと思う。『お別れの会』については、密になってしまうから進展はありませんが、所属事務所が考えていると思いますよ。いずれにせよ、春馬の遺骨と遺品はこれからも私の手元に置いておこうと思っています」

「金銭トラブル」の経緯

 ここまで彼女が遺骨に執着するのは、若くして我が子に先立たれた以上の理由がある。自ら死を選ぶまでの数年間、春馬さんは実母との連絡を絶ち没交渉となっていた。背景には母子の間に生じた「金銭トラブル」があったことを本誌は報じているが、ことの経緯を簡単に振り返っておきたい。

 茨城県に生まれた春馬さんは、実母の勧めで幼少期から地元のつくばアクターズスタジオに通い、天才子役として頭角を現す。だが、彼が小学校1年生の時に両親が離婚し、実母に引き取られる格好となった。しばらくして、母親はホストクラブなどを経営する男性と再婚。土浦市内にある継父の一軒家で中学時代を過ごしている。

 そんな春馬さんが上京してひとり暮らしを始めたのは高校進学時だった。大手芸能事務所のアミューズに所属し、スターの卵たちが集う堀越高校に入学。テレビドラマや映画に出演する度にお茶の間の人気を集め、高校を卒業して成人を迎える頃には、その知名度も全国区となったのはご存じの通りだ。

 片や故郷に住む実母は息子が20歳を過ぎた頃に設立した個人事務所の役員におさまり、報酬を受け取るなど金銭的な援助を受けていた。そうした関係がいつしか春馬さんの負担となっていき、親子関係に亀裂が生じたという声があるのだ。

「メディアで書かれていることは全然違う」

 三浦さん親子と親交があった地元・茨城在住の知人は、

「生前、春馬が“オレ、お母さんと絶縁した。もう何年も連絡をとってない”って漏らしたことがあったんです。実母は春馬のことを“ハルちゃん”って呼び、彼もまた同様に母親の下の名前をちゃん付けして呼び合っていたからね。突然の変わりように驚いた。それで、“親子の縁を切るなんて、大抵はお金が理由じゃないの”って春馬に水を向けたら、“そうなんだよ”って呟いていました。たしかに春馬がデビューして売れ出してから、実母は身なりも派手になって車もレクサスなど高級車を乗り回すようになっていました」

 加えて春馬さんは実母の再婚相手である「継父」にも手厳しかったそうだ。

「春馬は継父のことを“顔も見たくない”と言い放ち、母親が再び離婚した直後、役所に行って“速攻で籍抜いた”と話していました。携帯の番号も変えて一切の連絡を絶つほどでした。役者として成功してからも、浪費癖のある親たちにお金を無心されて困り果てていたんです」(同)

 かような断絶が三浦さん親子にはあったというのだが、果たしてその真相は――。

 これらについて再び実母に質したところ、こんな答えが返ってきた。

「だいたい、私についてメディアで書かれていることは全然違うの。春馬にお金は無心していませんし、都内にマンションなんて買ってもらったことはない。個人事務所から出ていた役員報酬だって、7年前からもらっていないし、前に乗っていたレクサスだって、その個人事務所名義で買ったものに乗せてもらっていただけなんです」

 そう頑なに金銭トラブルについて否定を繰り返したのだった。

相談窓口
・日本いのちの電話連盟
電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)
https://www.inochinodenwa.org/

・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
電話 0120-279-338(24時間対応。岩手県・宮城県・福島県からは末尾が226)
https://www.since2011.net/yorisoi/

・厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」やSNS相談
電話0570・064・556(対応時間は自治体により異なる)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html

・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)
https://jssc.ncnp.go.jp/soudan.php

週刊新潮 2021年2月25日号掲載

特集「『三浦春馬』実母が訴える『息子は事務所に奪われた』」より

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