谷原章介がフジテレビ“朝の顔”に抜擢「令和の関口宏」になれる確率はどれくらいか?

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「仕事は拒まない」

 俳優出身の人気司会者を、もう1人を挙げるとすれば、このスタッフ氏は「愛川欽也さん(1934~2015)でしょう」と言う。

「愛川さんは俳優座に入所し、最初は声優の仕事で注目されました。そして71年にTBSラジオの『パックインミュージック』のDJでも成功し、『11PM』(日本テレビ制作:1965~90)の司会で人気を確たるものとしました。

 81年には『なるほど!ザ・ワールド』(フジテレビ制作・1981~1996)が、まさにお茶の間の人気番組になりました」(同)

 愛川は“三枚目”の司会者として、今の芸人MCと相通ずるところがある。一方の関口は、現在で言うイケメン枠だという。2人は人気司会者としても好対照な存在だった。

 だが、共通点もある。2人とも司会者として多忙な日々を過ごしながら、テレビドラマなどに出演を果たしている。俳優を辞めることはなかった。谷原章介も同じスタンスのようだ。

「『来る仕事は拒まない』ということだと思います。司会の経験を、俳優にも活かすというわけです。

 逆もまた真なりで、俳優の魅力をMCに活かしている。正統派の二枚目であり、美声も俳優ならではです。

 そんな谷原さんが、進行の邪魔をせず、目立たずに存在感を発揮。アドリブも効く、と見事な司会進行を披露するわけです。あれならバラエティ番組でも仕切れると思います。二足のわらじの見事な成功例でしょう」(同)

「良い人選」との声

 他の成功者も──ほんの一部ではあるが──ご紹介しよう。高島忠夫(1930~2019)、田宮二郎(1935~1978)、山城新伍(1938~2009)、柳生博(84)、船越英一郎(60)、坂上忍(53)といった面々だ。

「個人的には『とくダネ!』の後番組MCは、局アナかお笑い芸人だと予測していました。とは言っても、意表を突かれたというわけではありません。ダンディで物腰の柔らかい対応は、視聴者から好感を持たれて当然です。『そうきたか』という感じで、なかなか良い人選だと思います」(同・スタッフ)

 となると、谷原に「令和の関口宏」を期待する声が高まっても不思議はないだろう。特に関口は、TBSとの相性が良かった。谷原=フジテレビで人気・長寿番組を連発するという可能性はないのだろうか。

「そもそもフジの新番組が成功するのかという点もありますが、谷原さんは『俳優兼司会者』としてナンバーワンになるのは確実でしょう。ただ関口さんのようになれるかと言えば、その確率は、まだまだ分かりませんね。

 関口さんほどヒット番組を連発するのは至難の技です。また今のテレビ界は、司会者の需用は圧倒的に芸人に集中しています。俳優より芸人のほうが、親しみやすさで軍配が上がるからです」

註1:「ムーブ!・関口宏の東京フレンドパーク」は1992年から93年まで、「関口宏の東京フレンドパークII」は1994年から2011年まで放送

週刊新潮WEB取材班

2021年1月31日掲載

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