「まさか隠し子が…」 「梅宮辰夫」相続で「梅宮アンナ」が懸念したこととは

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 俳優・梅宮辰夫がこの世を去り、12月12日で早1年が経つ。享年81。大黒柱を失った梅宮家にとって、一周忌までの日々は予期せぬ事態の連続だった。知られざる相続の裏側について、愛娘・梅宮アンナが明かす。

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 相続の手続きは10カ月しか猶予がないので、パパが亡くなってからは本当に怒濤の毎日でしたね。2019年1月に、パパが6度目のがん手術をして以降、“資産について書き残しておいて”とたびたび話したんですが、結局、書斎にこもって綴っていたのは自慢の料理レシピばかり。

 遺書の代わりに見つかったのは、つぶやきノートで、そこには〈クラウディア(夫人)に今月のお手当てを渡したが、ありがとうの“あ”の字もない〉とか、〈アンナは光熱費を払っていないらしい。俺には理解できない〉と家族への愚痴のオンパレードでした(笑)。

 それでも、改めてパパはすごいなと感じたのは、借金がゼロだったことです。梅宮家にも大変な時期がありましたが、最後まで「梅宮辰夫」の看板だけで勝負して、私たちに借金を残さずきれいに旅立った。そこは本当に尊敬しますね。

 とはいえ、相続の手続きは大変で、税理士や司法書士、弁護士の指示を受けて60回以上も役所を訪れたほど。戸籍謄本にしても、生まれた時にまで遡って取り寄せる必要があるんですけど、パパは満洲の出身で、戦後の足跡なんて何も聞かされてなかった。その時に助かったのは、パパがNHKの「ファミリーヒストリー」に出演していたことでした。制作スタッフに尋ねたら、医師だった祖父は戦後まもなく水戸の病院に勤務したけれど、家族の住民票を会津若松に置いていたそう。それが分からなかったら手続きも相当遅れたと思います。たとえ娘でも、パパの過去をすべて把握してるわけじゃないですからね。

 戸籍に関して、もうひとつ気になっていたのは、“まさか隠し子とかいないよね”ってこと。日本中の皆さんがご存知のように、パパは「夜の帝王」と呼ばれるほど遊んでいたでしょう。私もドキドキしてたんだけど……、やっぱり私はひとりっ子だったみたい(笑)。

いずれは「真鶴」に

 それ以外に困ったのは銀行口座ですね。一般の人と違って、パパの場合は新聞やテレビで大々的に訃報が流れたので、凍結されるのが早かった。パパの口座で登録していた、ママのクレジットカードまで止められて大騒ぎに。結局、亡くなった後に探したらパパ名義の口座はたくさんあって、その名義変更を進めるなかで見つかったのが謎の貸金庫! 私もママも少し期待したんですが、中身は……、空っぽでした(笑)。

 一方で、パパが生前に渋谷区・松濤のマンションを売って、神奈川・真鶴の別荘に移り住んでいたのは有り難かった。もし、松濤の自宅を残していたら多額の相続税を払う必要があったと思います。

 一周忌が過ぎて、ようやく残された家族も自分たちの人生を考える余裕が生まれてきました。私も遺品整理で足を運んでいるうちに真鶴の別荘に愛着が湧いてきてね。最初は売却を考えていたものの、なぜか安眠できるんですよ。都会暮らしは疲れるし、パパが大切にしていた別荘にいつか移り住もうと思案中です。

週刊新潮 2020年12月31日・2021年1月7日号掲載

ワイド特集「角突き合いの女マタドール」より

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