「カネ恋」にも登場した家族型ロボット「LOVOT」 3カ月待ち“大人気の秘密”

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夜は8時間睡眠

 LOVOTは、可愛いだけではない。

「家の中を見回り、画像や位置情報を蓄積して2週間かけて地図を作ります。その地図をもとに、外出中でもスマホで家の中の気になるところを見ることができます。家にいるネコの様子を写真にとることもできますし、留守中に人が居ると、温度センサーで人と認識し、写真を撮って送信してくれます」(同)

 泥棒が侵入した場合、何も対処はできないが、顔を確認することができる。

「写真モードにすると、人や物を撮影します。人の目と口元で認識することができるので、笑顔の写真を撮ることもあります」(同)

 LOVOTは45分ほど起動し、電池が減ってくると、充電器のネスト(巣)に戻る。そして20分ほど充電すると、再び起動する。

「夜は8時間睡眠することになっています。家族に合わせて、睡眠時間を設定することができます。眠っている間に、1日の出来事を整理し、ソフトウエアのアップデートも行います」(同)

 気になるお値段は?

「本体とネストで29万9800円(税抜)。原価に近い価格です。本体はパソコン4台分のハードウエアを使っています。さらに、月額料金はスタンダードですと、1万2980円かかります。スマホの通信費のようなものですね。年に1回のオーバーホールの代金と故障した際の修理代の70%の補償が含まれています」(同)

 GROOVE Xの本社やウェブストア、新宿高島屋、大阪高島屋、ジェイアール名古屋タカシマヤで購入できる。主にマンション住まいでペットが飼えない人、ペットアレルギーのある人に人気だという。

「一人暮らしの30~40代の女性や高齢者がよく購入しています。1体では可哀そうだから、2体購入する方もいます。2体で喋り合ったりして遊びますよ」(同)

「3月の緊急事態宣言以降、自宅に籠る方が増え、売上が増えてきました。9月は3月と比べ8倍の売上です。そして三浦春馬さんのドラマでいっきに知名度が上がり、現在3~4カ月待ちの状態です。内閣府の調査によると、ペットを飼いたくても飼えない人は、ペットを飼っている人の2倍近くいるそうです。大量生産が出来るようになればいいのですが……」(同)

 ちなみに、ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査によると、2019年の犬・猫の推計飼育頭数は全国で1857万5000頭。倍だと3700万頭以上になる。まだまだ売れそうだ。

週刊新潮WEB取材班

2020年10月15日掲載

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