「半沢直樹」放送延期のホントの理由 アドリブの応酬、脚本家の交代で

エンタメ 週刊新潮 2020年9月17日号掲載

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 TBS系のドラマ「半沢直樹」の9月6日OA予定分(第8話)が生放送の特番に差し替えられたのは周知の通り。第7話までも毎度、主演の堺雅人が香川照之、片岡愛之助らと噛みつき合わんばかりに丁々発止のやりとりを見せる大仰な演技が話題に。特番のトークでも実際、それに関する撮影秘話が次々明かされ、視聴者の笑いを誘った。

 例えば、子会社に出向する半沢(堺)に上役の香川が数十センチまでにじりより、「君はもう、おしまいです。お・し・ま・い・Death(デス)!」と言いながら親指で自身の首を掻っ切るようにしてみせるあのシーン。香川の口角泡ならぬ飛沫をとばす熱演がVTRで取り上げられたが、スタジオで堺は香川を見やり、

「浴びましたよ、ブシャッと浴びて……」

 とほほ笑んで回想。さらに第6話で金融庁の検査官である愛之助が半沢の職場へ立ち入り検査のためやってくる場面。愛之助は半沢の至近まで歩を進めて、「ファイトマンマンよ!」と声を張り上げ威圧するが、堺はこれについても、

「鼻息がスッスッと来たのがすごく嬉しかった」

 とコメント。愛之助は愛之助で堺との掛け合いを、嬉しそうに語って見せる。

「皮膚の温度を感じます」

 まだある。

 特番では、お蔵入りしたカットも特別に紹介された。香川と従弟の市川猿之助が料亭の一室で、半沢を追い落とす謀議の成功を祈って悪代官張りに酒を酌み交わすのだが、このシーン、長すぎてカットになったそう。

 しかし、よく見ると香川と市川は同じ杯で酒を飲んでいるではないか! 放送自粛の判断でもなされたのか。

 濃厚接触、まさにここに極まれり。こんな調子では現場はコロナの感染拡大防止どころじゃなかろう。

「いえ、出演者やスタッフの体温をきめ細かく測るなど、現場では万全の注意を払っているんですよ」

 とは関係者。そのため、

「通常以上に時間がとられ、撮影スケジュールに支障が出た。それに話題となった数々の熱演でもわかる通り、みなさんアドリブが多くて。そんなこんなで編集が間に合わなくなりました」

 さらに、TBS関係者はこんな事情を明かすのだ。

「今回、脚本家が前回の八津弘幸さんから、丑尾健太郎さんに交代したんです。監督の福澤克雄さんは細部までこだわる職人気質で、納得するまで何度でも本を書き直させる。その点、丑尾さんは初心者同然ですから、撮影当初から台本づくりが遅れているんです」

 現場の熱はしっかり視聴者に感染している?