山中教授の「コロナで10万人以上亡くなる」発言を検証 専門家「すでにピークアウト」

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 50人超えの次は100人超えが続き、ついには200人超えの連続。東京都の新規感染者数はまさに指数関数的に増えているかのようで、これでは不安になるというものだ。ところがこれらの数字、自然の確率からはかけ離れ、操作されていた可能性が濃厚という。

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重症者用ベッドには余裕が

 東京都内における新型コロナウイルスへの新規感染者数は、7月13日こそ119人だったが、12日まで4日連続で200人を超えた。しかも9日に224人、10日に243人と過去最多を更新したとあれば、不安を抱くなというのが土台無理な注文であろう。

 例によって、テレビのワイドショーがこの数字をもとにさらなる不安を煽っている。たとえば、13日のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」では、白鴎大学の岡田晴恵教授が、

「いまは対策をそんなに打たれてませんので、減る要素がないんですよね。(中略)月内に500人を超すかなっていう」

 と発言。コメンテーターで同局の玉川徹氏も、

「緊急事態宣言を出すか出さないかといったら、早く出すしかないです」

 と言い切った。いま、こうして扇動するのはワイドショーにかぎらない。12日には立憲民主党の枝野幸男代表もこう述べた。

「なにもせずに放置している状況は許されない。少なくとも東京を中心にして緊急事態宣言を出すべき客観的な状況だ」

 専門家でもないのに、なにをもって「客観的」と判断したのか不明だが、経済に壊滅的な打撃を与えたあの2カ月に戻ろう、という声が各所で上がりはじめているのだ。国際政治学者の三浦瑠麗さんは、

「過去の緊急事態宣言を事後的に検証しないまま、外形的に同じ状況だから過去と同じことをすべきだ、と主張するのは間違っていますが、それをメディアも野党もやってしまっています。そもそも4、5月の緊急事態宣言は、医療崩壊を避けるのが目的でしたが、現在、重症者用のベッドはまったく埋まっていません」

 と看破する。実際、全国の新型コロナによる重症者数は、4月30日には328名だったが、7月12日時点では34名にすぎない。

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