NiziU…日本人中心のユニットが、世界の音楽シーンで台風の目となれるのか

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テレビの公開オーディション番組に魅せるエンターテイメントを加味した

 公開オーディション番組は、日本でも「スター誕生!」や「君こそスターだ!」など、昭和の時代には数多くあり、歌手デビューの受け皿となっていた。一方、それまでの韓国では、大学音楽祭や江邊(カンビョン)音楽祭などに入賞することがプロの歌手への登竜門だった。

 しかしながら、それらの番組やイベントは次第に廃れていき、芸能事務所が個別にオーディションを行ってはいたものの、テレビ番組として一般に広く認識される存在ではなかった。

 韓国でもプロの歌手を目指す公開オーディション番組は続いていたが、ダイヤの原石を探すというよりは、歌唱力がある、いわゆる歌がうまい人材を発掘する性格が強かった。

 だが、国民(視聴者)がプロデューサーとなって、各事務所の練習生101人からユニットメンバーを選抜する公開オーディション番組「PRODUCE101」が2016年にスタートすると状況が一変。自分の推しメンを選抜メンバー11人に残すために、視聴者が応援するというインタラクティブ性が受けて、その後は雨後の筍のように類似の番組が現れた。

「Nizi Project」も公開オーディション番組ではあるが、スケールが違う。TWICEを育てたJ.Y. Parkがプロデュースするブランド価値から、番組制作が発表されると俄然注目された。

 前述したように、世界に通用するK-POPアーティストを育てて来た彼だからこそ、番組シーズン1のオーディション(練習生)だけで1万人の少女が応募した。シーズン2では最終練習生として残った13人が渡韓して厳しいレッスンを受けた結果、9人の最終メンバーが発表されたのだ。

 だが、この9人。これまでのK-POPユニットとは毛色が違っていた。

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