「河井夫妻」逮捕、実刑と執行猶予で運命が分かれ“ビジネス・カップル”の終わり

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お互いに“お相手”が…

 河井夫妻を巡っては、「克行氏だけ逮捕」か「夫妻ともに逮捕」かという情報が流れ続け、どちらかと言えば、「克行氏だけ逮捕」説が濃厚だった。というのも、

「案里さんに関しては、参院選時にウグイス嬢に法定金額の倍の報酬を支払った件で、公設秘書が起訴され、執行猶予を含む禁錮刑以上の判決が確定するのは間違いないからです。となると、彼女に連座制が適用され、当選は無効になる。失職するんだからさすがに身柄まで取らなくてもいいのではというのが、『克行氏だけ逮捕派』の理屈でした」

 一方で、「夫妻ともに逮捕」派の理屈とは……。

「案里さんは精神的に不安定で睡眠薬などを常用していて、3月には自殺を図っている。万が一に備えるには、夫妻ともに身柄を取るのがよいのではないかと当局は考えていました。もっとも、案里さん自身もカネを配ったことには間違いないということが捜査で判明し、『逮捕すべし』という風に最高検が判断したということですね。ま、公選法違反容疑くらいで特捜検察が出ていくというのが異例なんですけれどね。金額が大きくて、やり方が荒っぽすぎたのが運の尽きでした」
 
「結局、克行さんが2400万円、案里さんが150万円ほどのキャッシュを配った疑いがあると当局は見ていて、夫妻はこれを否認している。裁判になって、執行猶予がつくか否かは、一般的に犯罪行為に関しての認否と金額の多寡に左右されます。夫妻は買収行為ではないと主張していて、金額が圧倒的に少ない案里さんは先ほどお話したように、失職する可能性が高い。となると、当局や裁判所も遠慮しますから、執行猶予が付くでしょう。他方、克行さんはというと、案里さんと違って失職することはなく、自発的に辞職することもないのであれば、いろんな意味で心証が悪い。実刑が下される可能性は少なくないですね」

 検察当局は、捜査の過程で案里氏のスマホを押さえ、そこから特別な関係の「3人のオトコ」の存在を察知している。捜査関係者によると、

「2人は良くも悪くもビジネス・カップル。お互いに“お相手”がいることは知っていて、特に気にする風ではなかったんです。生き馬の目を抜く永田町でサバイブするために、それぞれを利用するメリットがあるから繋がっていたとも言えるでしょう。案里さんは2度と永田町に戻りたいと思わないでしょうし、そのうえ夫妻で実刑と執行猶予とが分かれるのであれば、ビジネス・カップルの発展的解消ということになるかもしれませんね」

週刊新潮WEB取材班

2020年6月18日掲載

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