ハケンの品格、BGがいよいよスタート 続編ドラマが4本になったTV局と俳優の事情

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 緊急事態宣言が解除され、ドラマの撮影も再開した。今期は、17日にスタートする「ハケンの品格」(日本テレビ)を始め、「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日)、「SUITS/スーツ」(フジテレビ)、「半沢直樹」(TBS)、と人気ドラマのPart2が注目されている。それにしてもなぜ、こんなに続編が多くなったのか。事情を探った。

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 今年1月期は医療ドラマが6本もあったが、今期は続編が4本、しかも勧善懲悪的なストーリーである。なんでこんなにかぶるのか。民放関係者は言う。

「この数年、テレビ局にとって最大の敵は、ライバル局ではありません。NetflixやHulu、Amazonプライムビデオなどのオンデマンド配信です。言うまでもありませんが、配信メディアは映画をはじめ、膨大な数の海外ドラマを流しています。ユーザーは好きな時間に好きなだけ、連続で見ることができるわけです。一方、テレビは、そうは行きません。最近の傾向は、バラエティ番組はリアルタイムで視聴するが、ドラマは録画やTVerなどの見逃し配信を利用する人が増えています。そのため、テレビ局の視聴率は年々低下しています。そこで、何とかリアルタイム視聴率を取り戻したいと試行錯誤した結果、続編が多くなったということです」

 続編ドラマが揃った背景をこう説明する。

「続編ドラマは、新作よりも視聴者になじみがあり、アドバンテージがあるからです。昨年末には、阿部寛の『結婚できない男』(フジ/関テレ)が13年ぶり、『時効警察』(テレ朝)は12年ぶりに続編が制作されました。続編は、“あの人気ドラマが帰ってくる!”とキャッチコピーで打つこともできますからね。視聴者に“早く見たい!”と思ってもらい、録画でなくリアルタイムで見たいという行動を引き起こす作戦というわけです。そのために民放各局は、過去に成功した人気作品を総ざらいし、俳優陣に出演交渉してきたのです」(同)

 今期の続編ドラマは4局から1本ずつ、計4本。中でも目玉は“倍返しだ!”の「半沢直樹」だろう。13年に放送された前シリーズの平均視聴率は28・7%(視聴率はビデオリサーチ調べ:関東地区。以下同)。最終回で叩き出した42・2%は平成ドラマの最高記録である。その最終回は、続編があるに違いないと思わせるものだった。なぜ7年もかかったのだろう。

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