「コロナ発生源は武漢ウイルス研究所」説を検証 米国大使館が警戒していた「コウモリ研究」

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 世界の混乱を好機とばかりに、覇権掌握を目論む中国政府。今年3月以降、尖閣諸島周辺への領海侵犯を繰り返す一方、香港の自治に介入する“国家安全法”を導入する方針を示した。

こうした中国の横暴に対して、トランプ米大統領も黙っていなかった。

 5月29日の会見では、まずコロナの感染拡大について「中国がWHOへの報告義務を無視し、その後もWHOが世界に誤った情報を流すよう圧力をかけた」と非難。「中国が完全に支配している」WHOからの脱退を明言した。さらに、

「知財の窃取を防ぐ名目で、一部の中国人大学院生や研究者については入国を認めない方針を発表しました。また、中国高官の在米資産の凍結に踏み込むことも検討されています。中国共産党幹部は親戚や秘書などの名義で、莫大な資産をアメリカに送金しているとされる。アメリカがどこまで把握しているかは不明ですが、交渉のカードにはなり得ます」(外信部記者)

 時に差別的な発言で物議を醸すトランプ大統領。だが、中国への強硬発言に限っては溜飲が下がる。

 そんなトランプ大統領が、かねてコロナの“発生源”として名指ししてきたのが「武漢ウイルス研究所」である。

 4月14日付の「ワシントン・ポスト」は、2018年に北京の米国大使館が、本国に向けて2度に亘って“警告”を発信していたことを報じた。同紙が入手した外交電報では、この研究所について〈汚染レベルが極めて高い研究施設を安全に運営するために必要な、適切な訓練を受けた技師と調査官の不足が深刻である〉と記されていたという。

 さらに、研究所の女性研究員・石正麗氏が、コウモリとコロナウイルスに関する研究に携わっており、それが〈人間に感染して、SARSに類似した疾病を引き起こす可能性がある〉と警鐘を鳴らしていたのだ。

 対する中国は、国営中央テレビ系の国際ニュースチャンネルで“バットウーマン(コウモリ女)”こと石氏と、研究所の女性所長に“疑惑は捏造”と発言させるなど、火消しに躍起である。

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