シーズン短縮開幕のプロ野球 “記録”“年俸”はどうなるのか

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 6月19日、ようやくプロ野球が開幕する。

 コロナのせいで3カ月遅れた今季は、例年の143試合ではなく、120試合に短縮されての開催だ。

 当面は無観客で行われ、選手や審判についてはさまざまな感染症対策が講じられることになっているが、気になることがある。

 日程が短縮されると“記録”はどうなるのか。

 例えば、“20本で本塁打王”になったりしたら、それは例年と同じ価値を持つといえるのだろうか。

 また“〇年連続2桁勝利”などといった記録達成は難しくなるのではないか。

 打率や防御率などの数字にしたって、例えば史上初の4割打者が出たとしたら手放しに称賛できるのか。

 スポーツ紙デスク曰く、

「野球協約では、“ホームゲームを60試合以上行う”こととされています。逆に、これをクリアすれば、公式記録として扱わざるを得ません」

 なるほど。たしかに“参考記録”では可哀そうだ。しかし、可哀そうか否かで済まない問題がある。

“査定”はどうなるのか。

 試合数が減れば本塁打や勝利数が減るのは当然のこと。だが、それをもって契約更改で球団から“成績落ちたから減俸ね”なんて言われたら選手は堪らない。

「実は、選手の年俸をどうするかについて何も決まっていません。決めようとする気配すらありません」

 と先のデスク。

「メジャーでは、今まさに経営側と選手会が年俸をどのように削減するかについて話し合いを重ねています。日本は、選手会の力が弱いし、そもそもカネについての議論は避けられがち。結局、曖昧なまま契約更改を迎え、ほとんどの選手が涙を呑んで減俸を受け入れることになるでしょう」

 試合ができるだけ高校球児よりはマシかもしれないけれど。

週刊新潮 2020年6月4日号掲載

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