「吉村首相」待望論、支持率急落でも驚くほど枯れていない「安倍首相」の解散戦略

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安倍首相の最後の解散か、それとも…

 となると、オリパラ後ということになるわけだ。
「はい。もう少し細かく言うと、9月の総裁選を経て、そこで選ばれた総裁が任期満了ギリギリで解散に打って出ることになるでしょう。安倍さんは表向き、岸田さん(文雄政調会長)に禅譲してキングメーカーとして君臨する算段ですが、それを真に受けている人はそんなに多くない。むしろ、“驚くほど枯れてないよねぇ安倍さん”というような声があるのは確かです」

「安倍さんとしては、オリパラ開幕までにホントは『日の丸ワクチン』ができていることが理想的なんですが、そんな贅沢も言っていられないので、世界のどこかでワクチン開発を成功させ、オリパラを新型コロナウイルスで不幸に見舞われた方への鎮魂、そして改めて世界平和を祈る場としたいという思いがある。ここまでは間違いない。そこで完全燃焼して安倍政権の集大成にするとか、そういったことならわかるんですが、どうもそんな気配を感じさせない。オリパラの後については決して触れることはないようですが、そのまま終わりにするつもりじゃないのかもしれないと感じ取っている人もいるようです」

 衆院議員の任期満了近くの解散は“追い込まれ”と言われ、政権与党に不利とされる。事実、2009年の麻生政権では、選挙の顔を見込まれて首相に選出された麻生太郎氏がそのタイミングを見誤っている間にジリジリと支持率を下げ、解散総選挙で政権交代を許す結果となった。

「それでも、オリパラ成功の熱狂を受けた後の解散は“追い込まれ”とはならないかもしれませんね。安倍さんの最後の解散になるか、新総裁としての初仕事になるか、そこはまだ誰にもわかりませんが、その両方の可能性があることだけは事実です」

週刊新潮WEB取材班

2020年6月3日掲載

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