毒々しい母には虚弱な息子?――持統天皇と草壁皇子

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 子供の人生を奪い、ダメにする「毒親」。近年、盛んに使われだした言葉だが、もちろん急に親が「毒化」したわけではない。古代から日本史をたどっていくと、実はあっちもこっちも「毒親」だらけ――『女系図でみる日本争乱史』で、日本の主な争乱がみ~んな身内の争いだったと喝破した大塚ひかり氏による連載第4回。スケールのでっかい「毒親」と、それに負けない「毒子」も登場。日本史の見方が一変する?!

 前回、急激な階級移動は大きなストレスとなり、そのストレスから生じた不安が差別や非行につながること、また、そうした人が親になると、「自分の欲求達成の手段として子供を利用するように」なり、子供が選択肢を奪われ、家族殺人の可能性が高まるというエリオット・レイトンの『親を殺した子供たち』(木村博江訳)の話を紹介しました。...

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