【コロナ禍】芸人は仕事激減でYouTubeに熱視線 それでも転進に二の足を踏むワケ

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一部のディレクターも困窮

 YouTubeなら、自分1人の責任で、好きな内容の動画を作成することができる。その自由度に憧れる芸人もいるようだ。

「更にスタッフも、ネットへの転進が気になり出しています。新型コロナの影響により、倒産したり、営業を停止したりする製作会社が出てきそうなのです。たとえコロナ不況に歯を食いしばって耐え抜いても、収束後、これまでと同じような仕事ができる保証はありません。制作費の削減は急ピッチで続いており、未来の展望が持てないのです」(同)

 YouTubeの画面に映るのはユーチューバーや芸人であっても、バックにはスタッフが存在する。時には笑い声で存在を示すことがある。

「2週間の収録・ロケ延期ですら厳しいのに、5月6日までの“無職”は厳しいものがあります。こうしたバラエティ系のディレクターにとって、転進を悩ませているのは、YouTube専門のディレクターです。当然ながら仲のいい芸人もいるので、話し合いで加速する可能性もあります。宮迫さんや木下さんと聞くと二の足を踏みたくなるでしょうが、中田敦彦(37)やカジサック=梶原雄太(39)という一応の成功例もあります」(同)

 安倍首相は4月2日の衆院本会議で、新型コロナの感染状況について「まさに瀬戸際が継続している状況にある」と指摘した。芸人も、製作会社やフリーのディレクターも同じ境遇というわけだ。

 それではYouTubeへの転進が、すぐに加速するかと言えば、意外なことに、そうでもないという。最後に阻む“ハードル”があるというのだ。

「芸人やディレクターの意欲をくじくのが、ユーチューバーとして認められるのに必要な時間です。アカウントを開設し、チャンネル登録者数のノルマを超えると、公式ユーチューバーとしての申請が可能になります。それから動画をアップし、1か月間の再生回数を集計、やっとのことで収益が手に入るのは、少なくとも3か月後です。営業先で、その場でギャラをもらう慣習に慣れている芸人にとっては、実のところこれがハードルとなって立ちはだかるんだそうです」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年4月20日掲載

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