カトパンだけが悪いんじゃない 新型コロナでも「Live News it!」が低視聴率のワケ

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「ワンピース」の再放送が仇!?

 もともと「カトパンに報道番組のMCが務まるのか」という疑問は根強かったが、少なくとも新型コロナ問題の恩恵には与っていないことになる。

「新型コロナのようなニュースは、偉そうな専門家がビシッと断言し、それをMCが上手に転がす必要があります。『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ制作/日本テレビ系列・平日・13:55)も最近は低視聴率に苦しんでいましたが、新型コロナ問題と宮根誠司さん(56)のキャラクターは相性が良かったようで、数字は回復しています」(同)

 似た状況だった「newsS23」(TBS系列・月~木23:00・金23:30)の小川彩佳(35)も、「あさチャン!」(同・平日6:00)の夏目三久(35)も、視聴率を取り戻しつつあるという。

 まして夕方の時間帯でトップを走る「news every.」となると、高齢者はもちろん、「Live News it!」が取りこぼしている主婦や子供さえも、視聴者層として確保しているという。

「天気を担当する木原実さん(59)と、そらジローのコンビは子供に人気です。サブMCの鈴江奈々さん(39)の柔らかさも主婦層に好感を持たれているでしょう。一方の加藤綾子さんは、宮根さんのような強さはありませんし、サブではなくメインMCなので、鈴江さんのように温和でも駄目です。どっちつかずの雰囲気が、視聴者には物足りないのでしょう」(同)

 もっとも「Live News it!」の低迷を、加藤1人の責任とするのは酷だという。前出の関係者は「フジテレビ編成のミスも大きいでしょう」と指摘する。

「今年は1月6日が月曜でしたが、日本テレビは『ミヤネ屋』から『news every.』、TBSは『ゴゴスマ―GO GO!Smile!―』(平日・13:55)から『Nスタ』と切れ目なく放送します。テレビ朝日は『大下容子ワイド!スクランブル』の第2部(平日・12:50)から『スーパーJチャンネル』の間はドラマ『相棒』の再放送を行い、視聴率を稼ぐことは有名です。一方のフジテレビも、夕方はドラマを再放送していました」

 1月6日、フジテレビの「直撃LIVE グッディ!」は午後1時45分からスタートし、午後3時50分に終わった。

 その次はドラマ「絶対零度」のシーズン3(2018年)再放送が午後4時50分まで放送され、それから「Live News it!」が始まるというタイムスケジュールだった。

 なぜ再放送を行っているのか、明確な理由がある。1月6日は月9「絶対零度」シーズン4の初回が放送される予定だったからだ。

 1月24日、朝日新聞の朝刊は1面トップで「新型肺炎 武漢『封鎖』 中国、拡大阻止へ強攻策」と大きく報じた。

 だが、その日のラテ欄を見ると、フジテレビの午後3時50分は「絶対零度」シーズン3の再放送が最終回を迎えたことが記されている。

「2月からは『白い巨塔』(2003年)が再放送され、3月5日の木曜に終了します。そこでフジは何かを考えたのか、3月9日から4月1日まで、『在宅している家族が多いことから、緊急編成で番組を放送する』ことを告知します。具体的には午後3時50分から『ワンピース エピソードシリーズ 特別編』を30分放送し、『Live News it!』を30分繰り上げて、午後4時25分から放送することにしたのです」(同)

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