アイヌ協会長がサケ“密漁” 「和人の許可は要らぬ」の波紋

国内 社会 週刊新潮 2020年3月5日号掲載

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 アイヌはサケをカムイチェプ(神の魚)と呼ぶが、和人の許可は要らぬ、と“密漁”したのは北海道の紋別アイヌ協会長だった。神のため、とはいえその行為が波紋を広げている。

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 アイヌ民族の歴史に詳しい東北学院大の榎森進名誉教授によれば、

「アイヌにとってサケは主食でした。遡上してきたことへの感謝を表す儀式があって、カムイチェプノミと言います。サケに祝詞(のりと)のような祈りを捧げるのです」

 紋別アイヌ協会の畠山敏会長(78)はその儀式に供えるため、昨年夏に“密漁”に踏み切ったのだ。

 地元記者が解説する。

「北海道では川でのサケ漁は禁じられ、アイヌの儀式のためなら、道に申請を出さねばならない。それが8月31日の日中、堂々、紋別市内の藻別川に網を仕掛け、翌朝、サケ約60匹を無断で捕獲したのです」

 結果、道は水産資源保護法違反などの疑いで畠山会長を紋別署に刑事告発。2月18日には、書類送検されるとも報じられた。

 北海道オホーツク総合振興局の担当者は、

「我々も事前に自宅で説得したり、漁の最中に止めるように指導はしましたが、従ってくれませんでした」

 現場で数十人のマスコミや関係者が見守る中、道職員が法律違反の旨を告げると、“(法律は和人が)勝手に作ったもんだべ”と色をなして反論した。

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