他の人なら認められない……「さかなクン」があの“ハコフグ帽子”を被って国会に出席

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品位、礼節に欠かない

「12日の調査会では、『水産資源の管理と保護について』という小テーマで意見を述べていただくことになっています。さかなクンの他に、漁業ジャーナリストの片野歩氏、東京財団政策研究所の小松正之上席研究員にも参加をお願いしています。いずれも、水産資源の有識者です。さかなクンが参考人として選ばれたのは、この分野で広報活動を精力的に行っているからです。大学でも教鞭を執り、政府や国連でも活躍されています。どういう話をなさるのか、こちらからは何も指示は出しておりません。現在、さんまの漁獲量が減少していますので、その辺の話をされるのかもしれません」(参議院事務局)

 東京海洋大学名誉博士、東京海洋大学客員准教授という肩書を持つさかなクンは、中学3年生の時、学校で飼育していたカブトガニの人工孵化に成功。高校3年の時、バラエティ番組「TVチャンピオン」(テレビ東京系)の「第3回全国魚通選手権」で準優勝、以後同番組で5連覇を達成した。この時、番組のMCを務めた中村有志氏が「さかなクン」という芸名をつけた。2010年、絶滅種とされていたクニマスが西湖で生息していることを発見して話題となったこともある。12年には、海に関する研究や啓蒙活動に貢献した「海洋立国推進功労者」として内閣総理大臣賞を受賞した。

 そもそも彼が、ハコフグ帽子を被るようになったのは、2001年4月。「どうぶつ奇想天外!」(TBS系)に出演し、伊豆の海に潜る際に被ったのが最初だった。以後、どんな席でも被るようになった。ハコフグ帽子は、冬用、夏用(メッシュ加工)、水中用、教壇用(大学の校章入り)、クロマキー用(映像合成)と複数あって、被り分けているようだ。09年10月に開催された日本魚類学会の研究発表会で、現上皇陛下が出席された時でも、ハコフグ帽子を被っていた。

 ハコフグ帽子着用は、彼のたっての希望だったのか。

「参考人として調査会に参加するにあたって、さかなクンから、『通常の服装でよろしいでしょうか?』と要望がありました。それを受けて、2月5日、調査会の前に行われた理事会で、自民党の鶴保庸介会長が、『国会の規則では、帽子は、品位、礼節を欠いた服装ということになっています。ただ、さかなクンの帽子は、品位、礼節に欠いたものにはならないと思っています。ご本人からも、通常の服装で出席したいという意向がありました。彼の帽子を認めてもよろしいでしょうか?』と各会派に聞くと、みなさん賛成でした」(同)

 12日の調査会は、午後1時から、参議院の第22委員会室で開かれる。参考人の意見陳述は1人あたり20分。その後、議員との質疑応答が2時間行われるという。

週刊新潮WEB取材班

2020年2月11日掲載

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