蛭子能収さんに聞く バス旅降板の真相、太川陽介との仲、お金が欲しい理由……

エンタメ 芸能 2020年2月1日掲載

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ブラック蛭子

――「死にたくない」には、時折、笑顔の裏に潜む“ブラック蛭子”が現れる。その一部を抜粋してみよう。

《僕には、とにかく「人とは争わない」という大原則がある》

《誰かに殺されないためにも、できるだけ余計なことをせず、できるだけ人から恨まれないようにもする。つまり徹底して無抵抗であろうと決めたのです。》

《僕は、他人に対して余計なことも言わないし、余計な頼みごとなどもしません。たとえなにか不快なことを言われても、まったく反論すらしません。これが他人に好かれるための、少なくとも嫌われないための王道だと確信しています。》

《もちろん、人によっては喧嘩や言い合いをすることで、お互いがわかり合えたり、認め合えたりすることもあるかもしれない。そういう関係であれば友達もいいものなのかもしれませんが、僕はそんな面倒なものは、そもそもない方がいいと考える人間です。》

――シニカルとも、超越した個人主義とも受け取れる内容である。そもそも、蛭子さんは普段からこんな考え方をしているのだろうか。

蛭子:あー、そんなこと書いてましたっけ。でも、それは間違いなく、いつも思っていることです。

――いつ頃から、そんな考え方をするようになったのか。

蛭子:中学の頃にイジメを受けたせいもあるのかもしれない。イジメは、ちょろちょろちょろちょろ受けていましたからね。なるべくいじめられないようにどうしたらいいかは考えて過ごしていたというか……自分はイジメの対象になりたくはない、でも人を助ける勇気もない。なんか、割と迷うというか、恥ずかしい生き方をしたかな、とは思います。そんなにひどくはないけれど、世の中の一般の人と較べて虐げられたほうなのかもしれない。でも、わかんないな、どう感じるかは人それぞれですから。

――蛭子さんは、虐げられたことを強く受け止めるタイプなのだろうか。

蛭子:いやあ、オレねえ、いじめられたことが恥ずかしいっていう気持ちが強いんです。使いっ走りさせられたりしたけど、あんまり抵抗しないんです。命じられた通りに動いて、それが過ぎるのを待つというか。情けないんですけど。でも、今の子供たちのようなイジメではなかったですからね。今の子は、自殺まで追い込むような、後先のことも考えないようなことをしますからね。相手が死んでしまったら、いじめたほうもぞっとするんじゃないでしょうか。

――いじめられた頃から、「死にたくない」と思うようになっていった?

蛭子:そうですね、とにかく、生きているほうがすごい面白い。死んでしまったら、楽しみもない。せっかく生まれてきたんだから。

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