井上尚弥、知名度&ファイトマネー向上で日本ではそろそろ見納め?

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 ようやく人気が爆発した。

 WBA&IBF世界バンタム級王者、井上尚弥(26)のことである。

 11月7日、世界の強豪が団体の枠を超えてトーナメント方式で“真の世界一”を決める「WBSS決勝」が行われる。

 場所は、さいたまスーパーアリーナ。ボクシング興行は9年ぶりだ。座席数2万超と国内最大規模だが、

「今回はあっという間に売れ、追加販売も即座に完売しました」

 とスポーツ紙ボクシング担当記者が明かす。

「ファンクラブ向けの分が売り切れ、一般販売でも手に入らないと嘆くファンも多数。関係者すら入手困難というプラチナチケットと化しています」

 井上が前回日本で行った試合は、1年前のWBSS1回戦。そのときの観客は約1万人だった。

 それがなぜ倍増したのか。

 第一に、井上自身の知名度が劇的に向上した。

「たとえば、今発売中の『別冊カドカワ』では表紙に登場し、大特集が組まれています。音楽界以外では大谷翔平以来だとか」

 第二に、対戦相手が5階級覇者のノニト・ドネア(36)であることだ。

「フィリピン出身で、“第二のパッキャオ”と称される、世界的にも有名なボクサーです。2010年代の軽量級を代表するレジェンドですから、彼を見るだけでも価値がある」

 そして第三の理由は、

「ボクシングファンなら薄々感じていることですが、日本での尚弥の見納めになるかもしれないからです」

 どういうことか。

「これまでの尚弥は強さのわりに知名度が低すぎて相手から敬遠されがちでした。それが“WBSS王者”という箔が付くことで“商品価値”が一転します」

 パッキャオのように、世界中から対戦オファーが殺到するスターになるという。

 今回、ファイトマネーは1億円の大台に乗ったが、

「近々、大物プロモーターのボブ・アラム氏と契約する予定。次戦以降のそれは、もはや日本のマーケットでは支払えない桁違いの額に暴騰するはずです。そう考えると、今回のリングサイド10万円、最安で1万円のチケットは安い」

 チケットを買えなかった方はテレビでご観戦を。

週刊新潮 2019年11月7日号掲載

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