河野防衛相はエゴサの達人 ツイッター民がハマる“かくれんぼ”

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河野防衛大臣のツイッター担当者について、事務所に問い合わせると……

 ツイッター上で話題となっているツイッター民と河野氏の「かくれんぼ」。日韓外相会談では、身につけていた腕時計が金時計だと揶揄されたが、「竹ですが何か」と見事に切り返したことが記憶に新しい。また、ネット上で他愛ない恋愛相談に乗ることもある。

 ネットスキル、ネットリテラシーなどといわれるインターネット上のコミュニケーション能力は、閣僚の中で随一だろう。さぞかし優秀なITスタッフを何人も抱えているのではないかと、河野太郎事務所に問い合わせてみると……

「ツイッター担当者というのは特にいないと思います。事務所の方はノータッチですので」(河野太郎事務所の秘書)

 特に何かを隠そうとしている様子はなかった。肩の力が抜けた世間話をするようなのんびりとした雰囲気だ。ネット上で河野氏のエゴサ能力の高さが話題になっていることを伝えると、「すごいみたいですよね。私は率直なところインターネットに詳しくないので、何がすごい能力なのかよくわからないのですが」(同秘書)と、むしろ秘書の方がツイッターなどのSNSに詳しくなさそうである。

 では、河野氏がどのぐらいツイッターに時間をかけているのかを聞いてみると、

「特にそういう時間をまとめて取っていることはないと思うので、公務の合間や移動中にやっているんだと思います。ノータッチなのでこれくらいしかお答えできません」

 と、あくまでも事務所はSNSに関わっていないという。

 エゴサーチも暗号解読も河野氏自身がやっているとすると、あのスキルはいったいどこで培われているのだろうか。彼のツイートを遡ってみると、「9600bpsのモデムが100万円をきって、購入の稟議書が常務決裁で良くなったころから」という記述があった。どうやら彼はモデム時代、すなわちパソコン通信黎明期からのネットユーザーらしい。

 河野氏は大学卒業後、1986年2月富士ゼロックス株式会社に入社。「ネットワークとマルチメディア技術を利用した在宅勤務及びサテライトオフィスの実験を担当」したと公式ホームページのプロフィールにある。IT関連事業に関わってきたことに加えて、彼自身モデム時代からのネットユーザーであると語っているので、インターネット歴ウン十年のベテランに間違いない。「やめれ」という独特の言い回しを使うあたりも、古くからネットの住民である証だ。ツイッターでアスキーアート(コンピュータの画面上に文字を縦横に並べて絵に見立てたもの)を使いこなす様子に「昔は2ちゃんねらーやってたのでは?」という声もある。

 最近は双方に飽きが来ているのかネタ切れなのか、「かくれんぼ」のツイートは減ってきたが、河野氏の似顔絵やコラージュ画像にコメントをするような他愛ないやりとりは相変わらず続いている。ツイッターのフォロワー数は、現在118万8千人。フォロワーからは、「IT担当大臣も兼務して欲しい」との声も多い。

 神がかった検索能力でツイッター上の呼びかけを拾う河野防衛大臣。この調子で国民の切実な声もしっかり拾っていただきたいものだ。

森下なつ/ライター

週刊新潮WEB取材班編集

2019年11月4日掲載

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