【特別連載】引き裂かれた時を越えて――「二・二六事件」に殉じた兄よ(3)「デスマスクが語るもの」(後編) 引き裂かれた時を越えて――「二・二六事件」に殉じた兄よ

ライフForesight 2019年9月29日掲載

  • 共有
  • ブックマーク

 安田優少尉が蹶起と襲撃の計画を突然、村中孝次元大尉から指示されたのは「二・二六事件」前日の 1936(昭和11)年2月25日の午後3~4時ごろ。場所は砲工学校に近い中島莞爾少尉の下宿だった。

 殺害目標は、昭和天皇の重臣、斎藤実内大臣と、陸軍首脳の渡邊錠太郎教育総監(大将)。事件の震源地となった歩兵第三連隊(現在の港区六本木)でその夜、同じ襲撃班とされた同連隊の坂井直歩兵中尉(三重県出身、事件後に刑死)、士官学校同期の高橋太郎歩兵少尉(石川県出身、同)、麦屋清済歩兵少尉(埼玉県出身、無期懲役)と顔を合わせ、襲撃計画の詳細を練った。...

記事全文を読む