枝野幸男が語りたがらない「立民」「国民」足の引っ張り合い

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 統一会派の結成を前に暗礁に乗り上げたのは、立憲民主党と国民民主党である。

 コトの経緯を振り返っておくと、まず8月5日に立民の枝野幸男代表が国民の玉木雄一郎代表に衆院での統一会派結成を打診。これを受け、15日には玉木氏の側から“参院でも統一会派を”と要請、5日後の8月20日、衆参での統一会派結成が合意に至ったのだ。

 ところが、

「その後、両党の幹事長間で協議しているのですが、まだ会派名も正式に決まっていない」(野党担当記者)

 協議が遅々として進まないのは、

「お互いに足の引っ張り合いをしているんです。国民側が反発しているのは、参院会派のポスト。数で勝る立民は会長、幹事長、国対委員長など主要ポストを独占したい。国民には当選5期の羽田雄一郎さんなど、押し込みたい人材はいるのですが、立民の福山哲郎幹事長から頑強に阻まれている」(同)

 立民側の言い分は、

「原発の問題など相容れない政策もありますから。今年の3月、国民の議員5人が世耕弘成経産相に原発再稼動を陳情しましたが、これで決定的な不信感を抱いた議員も多い。支援者の7割以上が統一会派に反対してるんだよと頭を抱える重鎮もいるくらい」(中堅議員)

 幹部議員までもが不安を抱くのは、

「枝野さんが黙して語らずだからですよ。尋ねてみても“リリースに書いてある通り”と繰り返すばかりで無関心を装う。ただ、表向きは強がった風を見せておいて、次期衆院選での野党統一候補の擁立を模索しているとも」(同)

 こんな光景は何度も見た気がするけれど……。

週刊新潮 2019年9月19日号掲載

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