「あな番」の陰で「ボイス」も大健闘 NHKは「唐沢寿明」「菊池桃子」に惚れ込んだか

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 日テレ「あなたの番です」(日曜・夜10時30分~)の最終回視聴率は19・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)と、驚異的な数字を記録した。その陰に隠れた形だが、実は同局の土曜・夜10時の「ボイス 110緊急指令室」も健闘している。

 後半に入ってからの視聴率は、4週に亘って二桁超えの右肩上がり。平均視聴率で言えば、9月6日放送の第8話まででは、「あな番」(9・3%)よりも高い10・8%だ。人気の秘密はどこにあるのか。

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 他局プロデューサーは言う。

「たしかに『あな番』の後半の勢いはすごかった。前半の第1章こそ一桁続きで、6~7%台をウロウロしていました。ところが、SNSなどの評判もあり、第2章の第11話は9・2%から始まり、その後、二桁に乗って、最終回の直前は12~13%に。最終回に向かって数字が上がっていく理想的なパターンと言っていいでしょう。ただし最終回の19・4%は、ちょっと盛りすぎな感じがしますね。もちろん数字は正しいのですが、あの日(9月8日)の関東地方は、台風15号の影響で在宅率が非常に高かった。実際、関西地域の視聴率は17・3%と、そこまで高くなかったですからね。しかも、番組の評価は賛否両論が噴出し、批判の声も少なくなかった。その点、同じ日テレの『ボイス』も順調に視聴率を上げている。こちらも大健闘と言っていいでしょう」

「ボイス」が放送されている“土曜ドラマ”枠は、かつては“同情するなら金をくれ!”の「家なき子」(1994年・主演:安達祐実)の平均視聴率24・7%や、「ごくせん(第2期)」(05年・主演:仲間由紀恵)の28・0%など、人気番組を続出させた名門枠だった。ただし、これらは土曜・夜9時に放送されていた頃の話。17年に土曜・夜10時となってからは、なかなか高視聴率は望めない状況だ。

「テレビ全体の視聴者離れがありますからね。前作の『俺のスカート、どこ行った?』(主演:古田新太)も話題にはなりましたが、平均は8・7%でした。そういう状況の中、平均で二桁超えは大したものです」

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