横浜カジノ誘致に市民の7割が反対 韓国カジノ社長も「絶対止めた方がいい!」
自殺率トップ
藤木氏の講演を受け継ぐ形で江田議員がマイクを握った。
「みなさん、今日も出ましたけど、死んでも阻止する。テレビで報道され、感動を呼んでいるんですね。(中略)我々政治家もそれだけの覚悟をもってやらなければならない」
と言うと、大きな歓声があがった。
現在、日本から一番近い海外のカジノといえば、韓国カジノである。韓国では1967年に外国人向けカジノが合法化されたため、17あるカジノのうち16は外国人用。韓国人も入場できるのは、2000年に開業したカンウォンランドだけである。現在も営業中だが、
「カンウォンランドに行ってきました。自殺率トップで奇怪な風景の町。そうなってしまったと地方自治体の人が嘆いていましたよ。もう、青少年に顔向けできないんだと。昔、石炭の町だった。炭鉱が閉鎖されて、カジノが地域振興の目玉ということで我々は誘致した。しかし、15万人あった人口が3万8000人に減ってしまった。奇怪な風景の町とはなんでしょう。風俗店と質屋とサラ金が立ち並ぶ町。金をすった人が野宿をし、地域住民と諍いを起こす。治安が乱れ、風紀が乱れ、小学校が隣の町に移転した。カンウォンランドの社長は最高検検事出身で国会議員出身。韓国でパチンコを禁止した方なのですが、『江田さん、横浜でもカジノを誘致する動きがあると聞いていますが、横浜は人口何万人ですか?』と聞くので、370万人と答えると、『絶対辞めた方がいい』と社長が言うんですよ。(中略)『江田さん、横浜みたいな大都会に設置したらもう、規制をしたり監督すればいいというレベルを超えて、大変な事態になりますよ。絶対に辞めた方がいい』。社長の言葉を噛みしめて帰ってきました」
江田議員は、カジノで成功したシンガポールも昨年視察した。
「シンガポールは明るい北朝鮮といわれるほど、規制・監督・取締国家です。顔認証、指紋認証で、個人カードにはすべての個人情報が入っています。植栽の陰には、監視カメラが町中に張り巡らされています。タクシーで乗り逃げしても翌日には捕まる。それほどの規制・監督・取締国家だからこそ、やっと成功しているのがシンガポールです。懸念される風紀、治安、反社会的勢力とのつながりですが、20、30年前に、そういう組織は壊滅して、今はひったくりの類しかいないそうです。シンガポールは、きわめて例外的なカジノの成功例です。(中略)我々、横浜の将来、我々の子供や孫の将来を真剣に考えると、横浜のカジノ誘致は選択肢として絶対にありえないと思います」
民権かながわは林市長に対し、カジノ誘致のための補正予算、議案の撤回を求めていくという。さらに、横浜市内各区で対話集会を開催し、市長に市民の声に真摯に耳を傾けてもらう。それを拒否するのなら、市民不在のカジノ誘致を阻止するために、あらゆる手段を行使するそうだ。
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