女が嫌いな女・miwaはアスリートの妻向き? 時代に逆行するメンタルの強さ

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空気を読まないメンタルの強さは、アスリートの妻向き?

 過去の記事でも書いたが、最近のドラマは「凪のお暇」を筆頭に、「空気を読む」「自己評価の低いヒロイン」が大人気の世の中だ。恋愛もうまくやりたいけれど、同性との関係も波風を立てないように気を配る。それが大人の、いろいろわきまえている女性として大事なこと、という暗黙の了解が世の中にできてはいないだろうか。その空気を読み間違えたが最後、実生活やSNSで「調子に乗っている」と名指しされて炎上する。そうした気遣いやリスクに振り回されるつらさや不器用さに共感できるかどうかが、ヒットコンテンツの分かれ目にすらなっている気がする。

 しかしmiwaは違う。あざといと言われようと、男性にアピールする要素を減らすことはない。建前社会でおそるおそる徐行運転をする女性たちをしり目に、アクセルべた踏みで我が道を行く強さがある。ある種の鈍感さとも言えるかもしれない。過去に「行列のできる法律相談所」に出演した際は、「親友アーティストの結婚式に招待されたが返事を忘れていた。でも気まずかったのでそのままほっといた」という発言もあった。空気を読みまくって疲弊する女性たちにしてみれば、考えられないことではないか。

 けれどもこの図太さ、スポーツ選手の妻向きだとは思う。オリンピックで金メダルを狙うくらいのポジションの選手なら特に。萩野選手の休養の裏には、メンタル面での不調も多少あっただろうが、妻の強心臓っぷりはいろいろと心強いだろう。いずれにせよ、結果が出れば内助の功と称えられる風潮がある。オリンピックまであと1年。日本中の女に嫌われても、勝利の女神にだけ愛されれば御の字だ。そう萩野と手を合わせているのではないだろうか。

(冨士海ネコ)

2019年9月3日掲載

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