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一番効率よく酔える酒

「『あなたアルコール依存症だと思う』って言ったんですよ。飲むと時に攻撃的になるし、必ず家族の誰かとケンカになる。そもそも飲まないといられないっていうのは、バランスが悪い。私はシラフのときに話し合いがしたいって。そうしたら『じゃあ、1日1缶までにするって』」

 自分でも思い当たるところがあったのか、自ら飲酒ルールを設けた裕一さん。しかし「1日1缶」というルールは守られたものの、口にするアルコールの種類が変わってしまった。

 アルコール度数9%、とにかく安く手っ取り早く酔えることからネット上では「虚無の酒」「飲む福祉」などと揶揄されることもある、「-196℃ストロングゼロ」という缶チューハイを好んで飲むようになってしまったのだ。

「これじゃ本末転倒だっていうんで、指摘したら『一番効率よく酔えるやつだから』って返ってきて。彼は美味しいお酒が飲みたいんじゃなくて、酔ってないとやってられないっていうこと、アルコール依存症だってことが明らかになりましたよね。それに酒量を減らしたところで、結局、キレる。量じゃなくて、酔ってスイッチが入ったら、もうおしまいなんです」

 そもそも、なぜ裕一さんは、そこまでアルコールに依存するようになってしまったのか。

「仕事がしんどいっていうのが、あるみたいです。深夜に及ぶ仕事は、若いころはともかく、年々きつくなってきている。見合った給料をもらえていないし、先を思うと不安は大きいと思う。

 そういうことを考えると、男性ゆえのしんどさみたいなのを抱えていることはわかるんだけど、でも私は、夫がきちんとプライドを持って仕事をしていることは理解しているし、ちゃんと毎日働いて、給料を持ってきてくれるだけでも、全然ありがたいとも思ってるんです。だって、夫と結婚する前に付き合っていた人の中には、働かない人もいたから」

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