「れいわ新選組」と「NHKから国民を守る党」はなぜ躍進できたのか

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野党共闘はどうなる

 むろん、野党もそれぞれ温度差があって、

「山本代表は野党共闘の条件として、消費税率5%への引き下げを挙げています。共産党は、協力できる点はしていきたいと秋波を送っていて、国民民主の玉木雄一郎代表も共闘に乗り気。条件を飲んでもいいと周辺に語っています」(同)

 一方、れいわブームの煽りを一番受けるのが、同様にリベラルを旗印に掲げる立憲民主党である。

「総選挙で共倒れを防ぐためには野党共闘が必須。いまのところ、枝野幸男代表は、表向きは山本代表を相手にする気がなさそうですが、海江田万里党最高顧問が山本、枝野両氏をつなごうとしています。ただ、党幹部たちは、れいわが侮れない存在だとは認識していて、自らすり寄ることはためらいながらも、総選挙の前に調整する必要があることは否定しません」(同)

 自民党の一人勝ちが続くのは、野党のスター不在が原因だ、と囁かれて久しい。いよいよ山本代表が、待望のスターになるのか。

 では、解散総選挙がいつ行われるかだが、別の政治部記者によれば、

「年内の可能性も十分あります。消費税率が引き上げられると景気の各指標は確実に落ち込みます。しかし、年内ならまだ景気への影響も軽微なので、解散するなら早い方がいい、という理屈です。大嘗祭が行われる11月中旬以降に解散、12月中旬から下旬に総選挙というシナリオです」

 そこに、れいわは100人を擁立できるのか。

「ネックになるのは選挙運動資金。参院選で4億円の寄付を集めたのは立派ですが、それだと供託金は賄えても、運動費用までは捻出できない。最低でも1人1千万円、単純計算で10億円は必要です」

 政党交付金6700万円では、むろん足りない。しかし、勢いに乗るれいわのこと。再び予想を超える寄付を集める、と見る向きもあるのである。

週刊新潮 2019年8月8日号掲載

特集「衆院選に100人擁立をぶち上げた! 『山本太郎』を台風に育てる慄然『衆愚の選択』」より

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