韓国メディアが煽る日本製品不買運動、空前の日本ブームで不発に終わる可能性

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最悪な関係と裏腹な日本ブーム

 教科書問題、竹島問題など、これまでことあるごとに盛り上がってきた韓国の日本製品不買運動。だがそのつどメディアが煽り立てる割に、具体的な成果につながったことはないようだ。現地紙「ソウル経済」は7月7日付の記事で、「不買運動の大部分は竜頭蛇尾に終わった」「不買運動を繰り広げた日本製品の消費量は、この間むしろ着々と増えてきた」と伝えた。

「過去最悪の日韓関係」と叫ばれるのとは裏腹に、韓国はむしろ日本ブームというべき状況が続いている。日本を訪れる韓国人の数は2005年の約174万7000人から、2018年は753万9000人に急増。これは人口の約15%という驚くべき数字だ。7月5日付「京郷新聞」は大手旅行会社の話として、「キャンセル件数を注視しているが、有意な動きは見られない」とのコメントを紹介している。

 前述のデモでやり玉に挙げられた日本車は、全輸入車に占めるシェアが2015年の2倍近い21.5%(今年上半期)。また日本で就職する韓国人も増加傾向にあり、全海外就職者に占める割合は最多の約29%(2017年)に上る。

 そのほかスイーツをはじめ日本食が人気を博しているかと思えば、アパレルや日用雑貨でもユニクロや無印良品が市場を席巻している。歴史問題では譲らない韓国人だが、文化や消費、レジャーといった面ではむしろ非常に日本好きなのが現実だ。

レクサスにキムチを撒いた人物

 もちろんなかには、反日感情から日本製品の人気を苦々しく思う韓国人もいる。そうした人々が、日本文化を好んだり日本製品を消費したりする人を「イルパ(※常軌を逸した日本ファンの意味)」と呼び、ネットコミュニティで「親日派(※日本統治時代の対日協力者の意味)」「売国奴」といった攻撃を浴びせることもある。

 7月5日にはレクサスがテーマのネットコミュニティで、愛車にキムチを撒かれたというオーナーの証拠写真つき投稿が話題を集めた。コメント欄では「国家間の問題でこんなことをするとは」「それが愛国だと考えるクズがいるんですね」「韓国人同士で反目し合うのは安倍の狙い通り」などの声が寄せられる一方、投稿者は「こんな一介の事件が政治的に利用されるのかと思い、インタビューや取材は断りました」と書き込んでいる。犯人の真意は不明だが、「イルパ」に反感を持つ人物が半導体関連の報道に刺激された、と見る向きは多いようだ。

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