「小川彩佳」「加藤綾子」も大苦戦、なぜ報道番組で「女性ピンMC」は成功しないのか

芸能2019年6月26日掲載

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高視聴率と低視聴率の夏目三久アナ

 結果はNHKの上原光紀アナ(28)が1人でニュースを読みあげる「首都圏ニュース845」だけが「男性のいない番組」となった。しかし、これは昔ながらの報道番組であり、「MC」や「キャスター」という役割が求められるものではない。

 そして、その他の番組は全て「男性だけか、もしくは男性と女性がMCを務める番組」が占めた。前出の番組スタッフが言う。

「興味深いのは『真相報道バンキシャ!』が視聴率で7位に入っていることです。夏目三久さんがサブMCとして出演していますが、彼女がピンでMCを担当する『あさチャン!』(TBS系列)は苦戦しています。やはり男と女の2人がMCという“勝利の方程式”を乗り越えるのは至難の業なのです」

 このスタッフによると、高視聴率の実現とは、「最大多数の最大幸福」(J・ベンサム)ならぬ、「最大多数の“最大公約数的”幸福」を実現することにあるのだという。

「『オッサンMCの顔なんて見たくない』、『添え物の女子アナなんていらない』などと悪口を言われながらも、視聴者の皆さんがしっかり番組を見てくださる。視聴率を取るというのは、こういうことです。守るべきところは守り、変えるべきは変える。極端な言い方をすると、自分の配偶者の顔を見るより、テレビを見る時間の方が長いかもしれない。奇をてらったキャスティングや演出は逆効果です。保守的でちょうどいい。特にニュース・情報番組で女性のピンMCというキャスティングは、まだ機が熟していないと思います」

 そして昔のテレビが面白かったのは、プロデューサーたる者、「相馬眼」を持って当たり前だったからだという。「相馬眼」は「馬の才能を見抜く目」という意味だ。

 日テレに細野邦彦氏(84)という名プロデューサーがいた。作る番組は“俗悪番組”ばかりという御仁だ。

 代表作は野球拳が視聴者の度肝を抜いた「コント55号の裏番組をぶっとばせ!」(1969~1970)、「TVジョッキー」(1971〜1982)、「テレビ三面記事 ウィークエンダー」(1975~1984)――というテレビの黄金期を代表するものばかり。良識派の猛烈な批判を浴びながら、視聴率を稼ぎまくった。

 その細野氏は「ウィークエンダー」のMCに漫画家の加藤芳郎(1925~2006)、「ルックルックこんにちは」(1979〜2001)の2代目MCに岸部四郎(70)を、ほぼ独断でキャスティングしたという。2人がMCの素人だったことは言うまでもない。

「でも、どちらも高い視聴率を誇りました。細野さんは『視聴者は主婦が圧倒的に多い。あまりカッコ良すぎず、どちらかと言えば、しょぼくれて情けない方が見てくれる』と解説していましたね。さすがの『相馬眼』ですが、翻って小川アナや加藤アナをMCに据えたプロデューサーに人間の才能を見抜く目があるとは思えません」(同)

 TBSの「NEWS23」は月曜から木曜は23時、金曜は23時半からのスタート。メインの視聴者は男性、それも残業でへとへとのサラリーマンが主流だ。

「小川アナはテレ朝を辞め、いきなりTBSでMCを務めました。愛社精神の強いサラリーマンなら、それだけでマイナスポイントでしょう。おまけに会社から帰ってきてテレビを付けて、あの美貌と鋭い舌鋒は疲れます。彼女のMCが“最大公約数”ではない理由です。逆に加藤アナが夕方のニュースを担当するのも間違っています。彼女こそ男ウケするのですから、夜のニュースが“最大公約数”になるに決まっているでしょう」(同)

 イケメンがMCを務めれば、男性の視聴者を失うリスクがある。美女がMCなら、女性は興味を持たない。少なくとも生物学的に、人間の性は男と女の2種類しかない。ニュース番組は間口の広さが求められる。男性と女性の2人を画面に出した方が、両性の視聴者が関心を持ってくれる。

「日テレは絶対に水卜麻美アナ(32)をピンでMCにさせません。ピンのMCは、その人の美徳も欠点も丸裸にするリスクがあります。真面目な報道番組であっても、男性と女性が掛け合いながら番組を進行させていくと視聴者は安心するのです。ピンのMCがミスをすれば、リカバーが大変です。2人なら片方がミスしても、片方がフォローすることができます。いいことずくめです。上の表には『男性のピンMC』というニュース番組も同じように存在しないことも重要です」(同・スタッフ)

 女性の活躍という観点から、小川アナや加藤アナを応援する声もある。だが、このスタッフは「テレビの画面に主義主張の実現を求める視聴者はいません」と一蹴する。確かにテレビは、エッジの効いた流行の最先端から、半周遅れているくらいがちょうどいいのかもしれない。

週刊新潮WEB取材班

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