広瀬すずを「デザイン泥棒」にした大人の思惑と「シャドーデザイナー」の存在

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中途半端なコラボ

 広瀬サイドの言い分も聞いてみよう。

 所属事務所に問うと、

「広瀬はEZUMiさんのワンピースが世に出る前にデザイン案を出していますよ」

 として言う。

「それに今年のワンピースでプリーツのものはたくさん出ているじゃないですか。EZUMiというブランド自体知りませんでしたし、盗作とおっしゃりたいのかもしれませんが、世に出ればバレるのに、そんなことするわけがないじゃないですか……」

 と“強気”だ。が、両者を比べた印象を問うと、

「初めて見ましたが、確かにearthさんのものと似ていますね。色味も配色も一緒。デザインが類似しているということは私たちも認識できます……」

 と“酷似”をしぶしぶながら認めるのである。

 業界でも近年は流れが変わり、昨夏もZARAが他のブランドの模倣をしたと1千万円超の賠償を命じられたばかりだ。本件は相手が国民的アイドルということもあり、訴訟になる可能性は低いと見られるが、

「広瀬さんが本当にデザインに興味があるのなら、安っぽく名前を使われるのは避けた方が良い」

 とはファッション評論家の堀江瑠璃子さんである。

「神田うのさんなどはコラボから始まって本格的にデザイナーとして成功した良い例です。これくらいの覚悟とビジョンがないなら中途半端なコラボはしない方がマシ。結局、他人に利用されるだけですから」

 今回はまさにそれが落とし穴となってしまったワケだ。広瀬の商品価値はいま高止まり状態と言えるけれど、ギラつく周囲の“暴走”で、どうか本人の価値までが貶められませんように。

週刊新潮 2019年5月23日号掲載

特集「大人気ワンピースにそっくり! 『広瀬すず』をデザイン泥棒にした大人の思惑」より

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