YouTuberゆえのリスク…炎上、先行き不透明 で年収は(KAZUYA)

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 平成から令和へ。ついに日本は新しい時代を迎えました。

 そして新元号になって初めて発売になる今号で連載100回目というキリの良さ。

 連載開始が丁度2年ほど前です。よく100回も続いたなと誰もが考えているでしょう。何を隠そう、自分自身も2年もやらせてもらえるとは思っていませんでした。週刊新潮の懐の深さと読者の皆様に感謝申し上げます。

 連載開始時はYouTubeのチャンネル登録者は40万人でしたが、2年たった今は60万人を超えています。2年前に比べると僕がやっている「YouTuber」という仕事がさらに認知されたのではないでしょうか。人気の投稿者はネットを飛び出して、テレビを始め様々な媒体にも登場しつつあります。現代の子どもたちはYouTubeばかり見ているとの話もちょいちょい聞きます。

 本当にトップクラスになると億単位の年収と言われ、子どもたちが憧れるのもわかる。しかしYouTuberゆえのリスクも当然考える必要があります。

 まず炎上のリスクです。大体炎上するのは、自分と世間との認識にギャップがあるときで、自分では問題ない行為なのに、世間一般ではアウトという話。炎上は傷跡として残るからこそ気をつけたい。顔を出していたら尚更です。

 そして不安定さのリスクもあります。

 YouTube自体いつまで存在するのかわかりませんし、現状ある広告収入のシステムがどう変化していくのかはGoogleのさじ加減しだいです。YouTubeにおける広告収入は、再生回数はもちろんのこと、再生時間あたりの広告表示数、時期によって単価が大きく変動します。取り扱う話題によっては広告自体が掲載されないこともあります。

 YouTuberを取り巻く環境は徐々に変化しており、今はある程度有名になるとYouTuberの事務所に入るのが一般的です。事務所に所属する最大のメリットは企業とYouTuberの仲介でしょう。

 商品をPRしたい企業が事務所に宣伝動画を依頼し、事務所は商品にマッチしそうな動画を作れるYouTuberに振り分けるのです。CMを見るためにテレビを見る人は少ないでしょうが、YouTuberがPRすることで視聴者に通常の動画と一体化したCM自体を見せることに成功しています。

 しかしやりすぎは禁物で、金儲けに走りすぎると視聴者が離れていくので、その辺りのバランス感覚も必要です。最も重要なのはいかに視聴者に満足してもらうかです。

 先行き不透明だからこそ色々考えないとやっていけない世界です。僕自身は事務所に所属していませんが、現状だと事務所に入ったほうが無難かなとは思います。

 ところでお前の年収はどうなんだと気になる方もいるでしょう。

 それは……連載が千回になったら明かしましょう。移り変わりの著しい時代ですから、その前に消えないように努力します。

KAZUYA
1988年生まれ、北海道出身。12年、YouTubeで「KAZUYA Channel」を開設し、政治や安全保障に関する話題をほぼ毎日投稿。チャンネル登録者61万人、総視聴数は1億4千万回を超える。近著に『日本人が知っておくべき「日本国憲法」の話』(KKベストセラーズ)

週刊新潮 2019年5月16日号掲載

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