「はじこい」「グッドワイフ」でTBSはニンマリ? アラフォー女優ドラマの新たな可能性

エンタメ

  • ブックマーク

 この1月クールは、アラフォー女優が活躍したドラマが幾つかあった。

 常盤貴子(46)主演「グッドワイフ」、深田恭子(36)「初めて恋をした日に読む話」、竹内結子(38)「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」、木村佳乃(42)「後妻業」、真木よう子(36)「よつば銀行 原島浩美がモノ申す!」の5本だ。

 いずれも平均視聴率は2桁には届かなかったが、中にはアラフォーの美魔女ならではの魅力が作品に活き、ドラマの新たな可能性を示すものもあった。

 振り返っておきたい。

若年層に強いドラマ

 5本のドラマを男女年層別の視聴率でみると、別の風景が見えてくる。

 例えば平均が15%を超えた「相棒」は、今期全ドラマの中で断トツのトップではあるが、男女10代や1層(20~34歳)に限ると視聴率は1~2%台しかない。一方アラフォー女優のドラマは、視聴率が2桁に届かなくとも、若年層で好成績となるケースが目立った。

 関東2千世帯5千人超の視聴率を調べているスイッチ・メディア・ラボのデータで見てみよう。

「QUEEN」は、FT(女性13~19歳)やF1(女性20~34歳)で2~3%台と「相棒」を上回った。「はじこい」もMT(男性13~19歳)やM1(男性20~34歳)で2%台、FTやF1では4%台と「相棒」の倍以上も若年層を集めた(図1)。

「グッドワイフ」に至っては、10代や1層で「相棒」を上回っただけではない。男女2層(35~49歳)や男女3-層(50~64歳)でも、すべてで「相棒」を上回った。世帯視聴率で大差がついていたが、実は「相棒」は男女3+層(65歳以上)で荒稼ぎをし、世帯の数字を押し上げていたのである。

 テレビの広告収入は2017~2018年と2年連続で減少している。ターゲット層にCMが届いているか否か、広告主が厳しく問うようになっているのが原因の一つだ。

 これに対応してTBSは、「ファミリーコア(13~59歳)の視聴率を強化していきたい」と明言している。その意味では「はじこい」も「グッドワイフ」も、世帯視聴率こそ1桁だが、ファミリーコアで『相棒』を凌駕し成功だったと言えよう。

次ページ:ドラマへの集中度

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。