復活「しくじり先生」は成功しないと言われるワケ 目玉の「純烈」も出演拒否で暗雲

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「視聴者が想像できる顔ぶれ」

 テレビ担当記者は「コンセプト自体は面白いと思うのですが、しくじり先生の“質”を保つのに四苦八苦していたのは、視聴者の多くが気づいていたと思います」と指摘する。

「例えば深夜番組時代、2015年は年頭から杉村太蔵(39)、西川史子(47)、さとう珠緒(46)と観たくなる出演者が続きました。実際、2月に日曜のゴールデンタイムで特番が組まれ、浅田舞(30)、尾木直樹(72)、石田純一(65)と豪華な顔ぶれでした」

 こうして月曜のゴールデンに昇格する。もちろん初回は、キャスティングにも気合いが入っていた。具体的には、堀江貴文(46)、DaiGo(32)、みちよ(39)、前園真聖(45)という顔ぶれだった。

 だが、それほど「しくじった」著名人がいるわけではない。次第に出演者が視聴者の“要求水準”に達しなくなっていく。

「例えば17年5月28日は高橋名人(59)とGENKING(33)、同年7月2日はジョイマンの高木晋哉(38)と池谷和志(37)、そしてデニスの植野行雄(37)と松下宣夫(34)という4人でした。とても日曜の午後9時に観たい顔ぶれとは言えないと思います」(同・テレビ担当記者)

 前出の制作スタッフは「企画レベルから、ゴールデンタイムで観るような内容ではなかったということです」と突き放す。

「堀江貴文さん、辺見マリさん(68)、杉田かおるさん(54)といった方々でも、視聴者が想像できる顔ぶれだったということです。確かに番組の内容は面白かったですが、そういう芸能人、著名人が一通り出演してしまえば、実質的にネタ切れとなるわけです」

 たとえ無名でも、テレビ的な見栄えがあり、面白いトークが展開できる「しくじり先生」を発掘できれば、視聴率を維持することはできただろう。だが、そんな人物を見つけるのは至難の業である。

「純烈のキャスティングは、インパクトだけなら充分でした。ただ、実際に放映されたとしても、DV報道で芸能界を引退した友井雄亮さん(38)は出演しないはずです。“本当にしくじった人”が存在しない番組に、視聴者が疑問視したかもしれません」(同・制作スタッフ)

 結局のところ「しくじり先生」は、事前取材に手間がかかるのが問題だという。

「手間がかかる割に、番組に出ても反響が少ないので、出演者にとってあまりメリットがないのです。前回と同じように『見たい』と思わせる顔ぶれを揃えることができないため、視聴者がすぐに離れてしまうでしょう。『しくじり先生』の復活が、しくじりで終わってしまう可能性は低くないと思います」(同・制作スタッフ)

 しくじり先生のコンセプトは、先生が「他人が同じ失敗を犯さないよう」、生徒に指導するというものだ。

 この番組は一度、放送が終了するという「失敗」を犯した。今回の復活が「同じ失敗を重ねる」という結果にならないことを祈りたい。

週刊新潮WEB取材班

2019年2月10日掲載

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