量販店化するZOZOに「服好きな人間がいない」の声 ミキハウス離脱、しまむらまでも撤退匂わす

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しまむらもいずれは自社ECへ?

 欧州には「ミスターポーター」という、プラダ、グッチなども参加するサイトがあるが、ZOZOはこうしたハイブランドを招き入れることが叶わなかった。さる業界の実力者は、

「5年くらい前、ZOZOがそういったサイトを作るという話があり、セリーヌなんかは賛同したとか聞きましたけれど……。後が続かず頓挫したようです。今のZOZOは服好きな人間がいないって感じがするのでブランドが逃げるのは仕方ないんじゃないですか」

 と突き放す。昨年ZOZOは、オーダースーツなどを含めたプライベート・ブランドを立ち上げた。体型測定用のウェア(ZOZOSUIT)を元に世界へ打って出る算段だと囃す声もあったものの、このウェアをタダで配布するなど投資額は大きいし、誰もが服をジャストサイズで着たいと望んでいるわけではないという意味で、収益化のハードルは高い。ハイブランドからは出店を拒否され、国内は飽和、海外には行けずとなれば、ZOZOの将来に疑問符がつきかねない。

 他方、ZOZOのファッション・イメージを低下させたと言われる当のしまむらでさえ、

「弊社は自社ECが現在ないので、ZOZOさんに出店し、そこで『お勉強』させて頂ければと思っているのです。そして、将来的には自社でECが出来ればと考えています。結果、(ZOZO出品が)必要なくなる可能性も勿論ありますね」

 と、今後の撤退を匂わせるのだ。

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