「渡辺喜美」述懐! 「橋下徹」が「安倍新党」を夢想した日

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“勝てる”時

 それから6年。かたや、歴代最長の在任期間を視野に入れる安倍総理。こなた、大阪都構想が住民投票で否決され、政界から身を引いた橋下氏。2人は今も定期的に会食を重ね、蜜月ぶりは健在だ。一方で、橋下氏は18年9月に刊行した『政権奪取論』で、強い野党の必要性を説き、小沢一郎自由党代表を絶賛している。

「もともと、誰と組むか、という点では幅広い方なんですよ。小沢さんへの尊敬の念は以前から抱いていたはずです。石原慎太郎さんと合流する時もイデオロギーは全く違うのに一緒になっていますからね。失敗するからやめたほうがいいと、私は何度も言ったんだけど」

 ともに共同代表を務めた石原氏とは14年、維新を分党し袂を分かつ。その後も、維新の党の設立、分裂と迷走した。

「私が石原さんとサシで食事したときにはこう評していました。“橋下くんは俺たちと違って、一生をかけて政治をやろうという気持ちが全然ないんだ”。大阪都構想だって、否決されたらきっぱり退いてしまった。でも、政治への思いはどこかにあるはず。彼が今後、国政に出るとすれば、“勝てる”時。それは総理になれるという意味も含みます」

 次は自身の再登板を夢見ているのだろうか。

週刊新潮 2019年1月3・10日号掲載

ワイド特集「平成30年史の『俗物図鑑』」より

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