1年で価値10倍 「中島翔哉」プレミア移籍の“わらしべ長者”

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「わらしべ長者」とは、わらしべ(稲わらの芯)を元手に物々交換を繰り返し、ついには長者に成り上がるという昔話だが、はたしてポルトガルにも同じような伝承があるのだろうか。

 ポルトガル・ポルティモネンセの中島翔哉(24)が、英プレミアのウルバーハンプトンに移籍することが濃厚になった。オーストリア・ザルツブルクの南野拓実(23)、オランダ・フローニンゲンの堂安律(20)と並んで“森保ジャパン三羽ガラス”と呼ばれている期待の若手の一人だが、中島が先陣を切ってビッグリーグ入りを果たす。

「めでたいことはめでたいのですが、現在彼が所属しているポルティモネンセの“わらしべ長者”ぶりがえげつないんですよ」

 とスポーツ紙サッカー担当記者が苦笑する。

「中島は昨季、FC東京からポルティモネンセにレンタル移籍。そのときの移籍金は約5千万円でした。活躍が認められた翌年に3億円で完全移籍。そこで、再び活躍したことでプレミアからお声が掛かったわけですが……移籍金は2千万ユーロは下らないと言われています」

 日本円にして26億円超。中島という“わらしべ”の価値がたった1年で10倍近くに跳ね上がったわけだ。

 それだけではない。

「中島のおかげで日本企業がスポンサーについてくれました。ユニホーム胸部には冠婚葬祭会社の“セレモニー”の文字が躍り、スタジアム看板やインタビューボードには三重県の冷食メーカー“ヤマダイ食品”の文字も。契約額は締めて年間10億円を超えるのだとか」

 もっとも、中島自身も、年俸は“わらしべ長者”のようになるかもしれない。

「今季7千万円の年俸が、一気に5億円に跳ね上がる見込み。来季以降も活躍次第で倍々ゲームになる。まだ若いので、いずれマンチェスターUなどビッグクラブからお声が掛かるかもしれません」

 めでたしめでたし――となればいいけど。

週刊新潮 2018年12月20日号掲載

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