「ひょっこりはん」が流行語大賞ノミネート、“一発屋ジンクス”を吹き飛ばす生き残り術

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第2のダンディを目指せ

 前出のお笑い番組プロデューサーが言う。

「昨年、ブルゾンが受賞式に出席しなかったのは、ジンクスを恐れたためと言われましたからね。ノミネートで終わったサンシャイン池崎はまだ番組に使われていますし、ピコ太郎は現在は古坂大魔王としての活動を増やしています。また、オリエンタルラジオは04年の“武勇伝”ネタで一躍売れっ子となりましたが、その後一発屋で終わるかと思われていたときに“君、きゃわゆいネェ”のチャラ男で復活してのノミネートでした。そういうパターンもありますから、必ずしも一発屋で終わるとは言い切れませんね」

 では、今年ノミネートされたひょっこりはんはどうだろうか。

「正月に売れ出したひょっこりはんですが、春頃には“当然のように”『すぐ消える』『一発屋』との声が上がり始めました。しかし、この年末にノミネートされたように、とりあえずは残っているわけです。しかも、ネタで使われるBGMの著作権問題で一時は“命を落としかけた”にもかかわらず、生き残っているのは大したものです」(同・お笑い番組プロデューサー)

 最近ではネタを見る機会は減っているようにも思えるが、

「彼は、春頃からドラマやクイズ番組、CMにもひょっこりと出演しています。クイズ番組は早稲田大学卒のインテリ芸人を期待されたのでしょうが、イマイチ、パッとしませんでしたね。しかし、ドラマ『99.9 ―刑事専門弁護士― SEASON Ⅱ』(TBS系)には、本人役で出演しましたが、これは結構ハマっていたと思います。押しの強い芸人顔でなく、大人しそうな顔ですから役にはまりやすい。最近ブームの芸人役者としてブレークするかもしれません。そしてCMではY!mobileやUHA味覚糖で、文字通りひょっこり登場するキャラが活かされています。15年前に流行語大賞にノミネートされ、その後も“来年消える芸人”などと言われ続けながらも、“ゲッツ”1本で生き延びているダンディ坂野になれるかもしれませんよ」(同・お笑い番組プロデューサー)

 ダンディと言えば、受賞からおよそ10年を経た12年には、CM起用社数8本でお笑い芸人としては最高本数を獲得こしたともある。今年も3社のCMに起用されている。

「ドラマにも年に数本出ていますね、それも本人役が多い。それくらい、あのキャラが浸透しているんですよ。ひょっこりはんもキャラで勝負できるタイプですし、持ちネタは2人とも一発出オチで使いやすい。さらにCM向きです。“ゲッツ”と“ひょっこり”ですから、15秒CMでも使いやすい。そして、子供が真似しやすいんです。第2のダンディを目指すには、ひょっこりはんはダンディ並みの営業トークを身につけなくてはなりませんが、それができれば、テレビに出なくても営業やイベントで生き残っていけるでしょうね」(同・お笑い番組プロデューサー)

 ゲッツ!

デイリー新潮編集部

2018年11月27日掲載

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