鹿島を“アジアNo.1”に導いた「ジーコイズム」とは

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 鹿島アントラーズがアジアチャンピオンズリーグを初制覇した。

「“ジーコイズム”の賜物ですね」

 とスポーツ紙サッカー担当記者が語る。

「鹿島は昨季、J1リーグで土壇場で川崎に逆転されてV逸。梃入れ策として、J発足時のメンバーで、その後監督を務めるなど縁の深いジーコをチームに招くことになったのです」

 7月に16年ぶりにテクニカルディレクターに就任。それからチームは14勝4敗6分と、就任前に比べ勝率が2割アップしたというのだが、はたして“ジーコイズム”とは如何?

「一言で言うと“パスよりゴール”。どのチームでも練習前にウォーミングアップをかねてミニゲームをしますが、股抜きをしたりして和気あいあいと楽しむチームが多いなか、鹿島は最後にゴールしないといけないことになっている。ジーコ曰く“股抜きして1点貰えるのか?”。これが、チーム全体の“ゴールへの意欲”に繋がっているようです」

 鹿島の“ジーコイズム”を語る上で欠かせないのが、20年以上も強化部長を務める鈴木満常務の存在だ。

「ジーコが鹿島(当時は住友金属)に来た当時、監督を務めていた鈴木さんは、練習方法から立ち居振る舞いに至るまで、一選手に過ぎなかったジーコの薫陶を受けたと言います。社長が代わっても鹿島が常勝チームであり続けたのは、ジーコイズム継承者の鈴木さんがいたからと言っても過言ではありません」

 これでチームは20冠。むろんJ史上初の快挙である。

週刊新潮 2018年11月22日号掲載

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