日テレ“3冠王”を阻止したテレ朝 今後の2強対決をデータから読み解く

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混戦必死!?

 いずれにしても、「グッド!モーニング」(4:55~8:00)と「羽鳥慎一モーニングショー」(8:00~9:55)の朝帯は、中高年の視聴者をがっちりつかみ、テレ朝は安泰だ。逆に「ZIP!」「スッキリ」「バゲット」で流れを改善するとした日テレは、残念ながら数字を上げるには時間がかかりそうだ。

 同様にP帯のドラマ3枠、「相棒season17」「科捜研の女season18」「リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜」の中でも、「相棒」と「科捜研」は鉄板だ。同局のP帯ドラマは中高年を確保すべく、ミステリーと刑事モノを多用し、しかもシリーズ化で数字を上げている。対して、10代とF2層(女性35~49歳)を中心とする家族の視聴を目指す日テレは、しばらく苦戦が予想される。

 こうなるとニュースとドラマを除いたP帯11時間のバラエティで、テレ朝がどこまで健闘できるかにかかっている。現状のレギュラー「ポツンと一軒家」では足りない。週間ベスト10にランクインするバラエティを、あと1~2本育てられるか否かが、テレ朝と日テレの勝負の分かれ目と言えそうだ。

メディア遊民(めでぃあゆうみん)
メディアアナリスト。テレビ局で長年番組制作や経営戦略などに携わった後、独立して”テレビ×デジタル”の分野でコンサルティングなどを行っている。群れるのを嫌い、座右の銘は「Independent」。番組愛は人一倍強いが、既得権益にしがみつく姿勢は嫌い。

週刊新潮WEB取材班

2018年11月15日掲載

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