21年ぶりモデルチェンジ! 最高級車「センチュリー」を“自家用車使い”する人々

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立体駐車場は無理

 夜9時、集まったセンチュリーは初代と2代目合わせて19台。漆黒のセンチュリーが多いが、シルバー、紺、真っ白(特注)もある。それぞれ、所定の位置に止めると、クルマを磨き出す……。

「今日はちょっと少ないかな……」

 しかし、センチュリーが20台近くも集まると、その一角は異様な迫力に満ち、他車は近寄ろうともしない。そもそも、運転を楽しむというクルマではないと言われるセンチュリーを、なぜ所有し、運転するのか。

「もともとデカいセダンが好きだったんですよ。クラウンやセドリックはみんな乗ってるけど、センチュリーは見ないからね。そして乗ったら、ハマった。独特のオーラというか、醸し出す匂いとでもいうか……。僕は初代から乗り始めて4台目だけど、初期は運転席が固定されてたりしますが、2代目後期は運転席も後ろに下げられる。V12エンジンはホントに静かで、エンジンかかってるのに気づかなくて、もう1回、セル回しちゃったなんて人もいる。今回、新車が出て旧車になったけど、長い間、現行車でしたから、古くならない。みんな『運転するクルマじゃない』と言うけれど、意外に小回りも利くし、くせになる乗り味。人の目も楽しめる」(鳳凰倶楽部代表)

 駐車していると、「どなたか、いらっしゃってるんですか?」とよく尋ねられるとか。VIPが来ていると勘違いされるというわけである。だが、その駐車が難しいとも言う。

「コインパーキングや立体駐車場は、長さ5メートルまでがほとんど。センチュリー(2代目)は5.2メートルあるから、頭1つ分はみ出ちゃう。傷つけられるのも嫌だしね。かと思えば、人が管理している駐車場だと“満車”とあるのに、なぜか誘導してもらえたりすることもあるんですよ」(同)

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