元巨人「笠原将生」がホストに転身 野球賭博でチーム解雇、今後はバー出店?

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 6月3日午前5時前。ビルの前で待ち合わせた女と女、あるいは男女が、エレベーターに次々と吸い込まれていく。この時間に人がうごめく町といえば、そう、新宿歌舞伎町である。すると少しして、ひときわ目立つ巨躯の金髪男が、やはり女性を伴って乗り込んだ。

 その男女を追ってビルの3階でエレベーターを降りると、ダンスミュージックがけたたましく鳴り、男女の嬌声が聞こえる。そこはホストクラブAであった。

 店に一歩入ると、客と10人ほどのホストで人いきれがする。だが、驚くべきは店内の装飾だ。ジャイアンツカラーのバルーンがあふれ、バーカウンターの内側には、巨人選手のユニフォームが仰々しくライトアップされているではないか。

 ユニフォームの主は杉内(俊哉)に笠原(将生)。しかも背番号の周囲には直筆のサインが。巨人軍関係者が見たら激怒しそうな光景だが、いったいだれが、どこで手に入れたのか。

 実は、先の巨漢がほかならぬ笠原その人で、ここは彼の職場なのだ。この日はホストになった笠原のバースデーパーティで、店内は彼の前職にちなみ、ジャイアンツ一色に飾り付けられていたのである。もっとも、笠原の誕生日は1月なのだが、選手時代の背番号が63であったことから、イベントは6月3日に行うという。どこまでも巨人軍とからめる趣向のようだ。

 ところで、元巨人軍の笠原投手といえば、球場での活躍以上に、強い記憶をわれわれに残している。いうまでもなく野球賭博である。当時、警視庁詰めだった記者が述懐する。

「野球賭博の常連だった大学院生が、福田聡志元投手のもとに負け金の取り立てにきて、2015年10月に問題が発覚。そこでわかったのは、笠原が新宿で飲食店経営者と一緒に野球賭博をするようになり、松本竜也と高木京介も誘った。さらには名古屋の違法カジノでその大学院生と知り合い、彼に福田を紹介した、ということ。要するに、巨人軍に蔓延した賭博汚染の起点が笠原だったのです」

 こうして15年11月時点で福田、松本、笠原の3選手は巨人軍を解雇され、NPBからは無期失格処分を下された。さらに、

「16年4月には、くだんの飲食店経営者が賭博開帳図利の疑いで逮捕された際に、笠原も幇助の疑いで警視庁に逮捕されました」(同)

 そんな笠原を巨人軍が蛇蝎の如く嫌っているのはもっともな話だが、ともあれ、今月3日に戻ろう。

 少しして、ジャイアンツの63番のユニフォームを着た笠原が巨躯を揺らして登場。以後、8つか9つあるテーブルを回って客にシャンパンのボトルを開けさせ、そのたびにホストが集まっては、派手なシャンパンコールが始まる。笠原も首を振ってノリノリだ。

 コールの最中に、ほかのホストから、

「事件のことを反省して、いまは釣りにはまってくれてうれしいです」

 といじられると、照れ笑いを浮かべる。その辺りには“新人臭”も漂うが、各テーブルでシャンパンを豪快に飲み干すところなどは、ホストという職が板についているようにも見える。

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