「大塩平八郎」も登場 当世“JK”言葉事情

社会週刊新潮 2018年6月7日号掲載

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〈チョベリバ〉〈KY〉が死語なのは明らかだ。では、今の若者が話す以下の言葉を理解できるだろうか。

女子高生A「テスト、マジどうしよ平八郎の乱」

女子高生B「英語が江戸川意味わか乱歩」

A「一緒に勉強しない?」

B「生類わかりみの令」

 ん…………。ここは、現役女子高生に解説を願おう。

「学校で習った単語を組み合わせるんです。“どうしよう”と大塩平八郎の乱、“意味分からない”と江戸川乱歩という感じ。あと、辛いを『つらみ』、嬉しいを『うれしみ』というのも流行っていて。だから、分かるを『わかりみ』にして、生類わかりみの令ってこと!」

 分かったようで分からないのは歳のせいなのか。流行語に関する著作を多く持つ、梅花女子大の米川明彦教授に助けを乞う。

「若者言葉はいつの時代も一緒です。昔は、『ざまあ美空ひばり』なんて言っていたでしょう。有名人や作品名を日常会話に入れ込むのが若者言葉の常です。あと最近の流行語の条件は、可愛いかどうか。形容詞や動詞を『〜み』に変換する理由は、音が可愛いから」

 オジンは、〈わかりみ〉に可愛さを覚えられません。

「『恐れ入谷の鬼子母神』は江戸時代からの若者言葉」

 とは評論家の唐沢俊一氏。

「当時、言葉遊びは地口(じぐち)といわれ、平和な日常に退屈した江戸の人々に大流行。地口を理解できない人は、落語だと、田舎者か温室育ちの若旦那と相場が決まってました。流行語には共通の教養が必要なんですよ」

 理屈は分かってきたが、なぜ今の女子高生は、言葉遊びを多用するのだろうか。

「女子高生は仲良しグループを作りたがります。教養を含んだ独自の言葉遊びを共有することで、その結びつきをより強めることができる。共有が簡単なSNSの発達によって、さらに顕著になりました」(同)

 お子様や部下と、共有を。