公約違反でも「小池百合子」が譲れない“五輪都知事” 恐怖人事に職員恐々

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〈ある年代をすぎると、男はもはや自分から与えることはなく、ただ相手からうけとるばかりとなり……〉。フランスの文豪バルザックが著した『谷間の百合』の一節である。我が国の「谷間の百合子」もやはり“与えることはなく”なったように見えるのだが……

 思えばあの頃、小池百合子東京都知事(65)は若かった。2016年、初の女性都知事になると、政治団体「都民ファーストの会」を結成。翌年の都議選では、有象無象に公認を“与え”て大勝。更に、新党「希望の党」を立ち上げ、総選挙で古巣・自民党に牙をむいた。

 だが、その後の凋落は周知の通り。総選挙は惨敗に終わり、求心力は急低下。代表を辞任した今は、現代表から“脱小池”と声高に叫ばれる始末だ。4月15日投開票の練馬区議補選では、自身の地盤でありながら、都民ファ候補2人を共に落選させてしまった。

 さて、知事の4年の任期が切れるのは20年7月30日。東京五輪の真っ只中である。

 立候補の際、“混乱を避けるべく3年半で任期を区切る”ことを公約にしていた小池知事だが、もはやいつ選挙をやっても、勝てる可能性は果てしなく低い。

「けれども“五輪都知事”の称号は絶対に譲れない」

 と永田町関係者が語る。

「歴史に名が残り、一生食うに困りませんから。仮に国政復帰する場合も有効な肩書きになる。そこで彼女は秘策を繰り出した」(同)

 それが“首長任期延長特例法”だ。阪神大震災と東日本大震災の際、政府はこの特例法を施行している。

「小池知事から官邸に特例法の提出を要望したのです。これを官邸は“筋が違う。自民党都連を通せ”と突っぱねた。やむなく都知事は改めて都連を通じて官邸に要望したのですが、官邸は完全に無視しています」(同)

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