“真正ドリブラー”中島翔哉 ハリル監督の新兵器

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 ハリルホジッチ監督が欧州遠征に向けた代表メンバーを発表し、ポルトガル1部リーグ・ポルティモネンセに所属する中島翔哉(23)を初めて招集した。

 一般には馴染みがない名前だが、リオ五輪に出場したU-23代表では背番号10の司令塔だった男だ。

「中村俊輔や本田圭佑のように世代を代表する選手なので、驚きはなく、“遂に来たか”という印象です」

 とスポーツ紙サッカー担当記者が語る。

「ハリル監督は会見で“日本にはなかなかいない”と説明しましたが、南米選手ばりにテクニックで突破するドリブラーです。1996年アトランタ五輪で主将を務めた前園真聖以来の“真正ドリブラー”と言っても過言ではないでしょう」

 中島は、小学生で東京ヴェルディ下部組織に所属。

「取材に行った際、練習が休みなのにグラウンドに来て嬉々としてボールを蹴っていた“サッカー大好き少年”がいました。それが中島でした」

 とスポーツライターの大塚一樹氏が述懐する。

「パスサッカーが奨励されている昨今ですが、ラモスやカズらが活躍したヴェルディはゲームメイクできるドリブラーを育てる素地がある。それが中島に合っていたようです」

 中学時代はブラジルにサッカー留学したことも。17歳でトップチームに昇格し、19歳でFC東京に移籍。昨夏からポルティモネンセにレンタル移籍した。

「即座にレギュラー起用され、現在9得点7アシストと大活躍。同リーグの名門FCポルトや、独ドルトムント、英マンチェスターUなど世界の強豪チームが続々と獲得に意欲を示しています」(先の記者)

 では、ハリルジャパンでの立ち位置は?

「パス主体の日本サッカーが機能しなかった場合のアクセント、流れを変えたい時の“ジョーカー”として使えそうです」(大塚氏)

 3月23日のマリ戦に続き、27日にウクライナ戦。稀代のドリブラーにご注目あれ。

週刊新潮 2018年3月29日号掲載

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