東大以上に狭き門? 志願者が急増する「医学部」事情

ドクター新潮 医療 その他

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 国家公務員も弁護士も学生の人気低下が伝えられるが、医師の志望者は減らない。それどころか、日本中の医学部が軒並み入学困難になってしまっているのだ――。

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 昨春、東京の私立開成高校からは、東京大学に161人が合格した(入学したのは158人)。36年連続の1位であり、今年も当然のように記録が更新されるものと見られている。

 ところで、開成の生徒数は1学年400人だが、残る200人余りは東大に合格できる学力がなかったのかというと、そんなことはない。ハーバードやプリンストンなどの海外大学にも7人が進学しているし、それ以上に目立つのが、医学部への進学者である。

 国公立大学医学部に進んだのが45人、医学部進学コースである東大理科三類への進学者を加えると、55人におよぶ。ほかに慶應大医学部7人、順天堂大医学部8人など、私立大学医学部に計26人、国立と合わせれば80人以上が医学部に進んでいるのだ。

 なぜ医学部を引き合いに出したか。それは大学によっては東大並みに、あるいは東大以上に、いま医学部が狭き門だからで、たとえば東京医科歯科大医学部には、開成から10人が進学したが、河合塾のボーダーライン偏差値は70。11人が進んだ千葉大医学部も同じく70で、東大理科一類の67・5を上回るのだ。

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