エモやん、自身のスキルス胃がんを語る 「闘病でもピッチャーと野手の違いが出る」

スポーツ 野球 2018年02月06日

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「エモやん」こと江本孟紀さん(70)がスキルス胃がんであると告白したのは、先月末。旭日中綬章を受章した叙勲受章祝賀会の場においてだった。インタビューで改めて語った「エモやん流」がん体験である。

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 今回、胃がんであると明かした江本さんだが、8年前から糖尿病を患ってもいる。ほぼ毎月、血液検査を受けていて、こちらにばかり気を取られていた、と振り返る。

「『始まり』は一昨年の暮れのことでした。胃に違和感を覚えて、なんかおかしいなあと思っていたんです。でも、胃薬を飲めば症状は治まる状態でした。血液検査でも、腫瘍マーカーに全く異常はなく、がんの兆候なんてなかった。健康そのもの。だから、本当に油断していたというか」

 ちょっと痩せ始めていたが、それは糖尿病の薬のせいだろう――そう考えていた江本さんがはっきりと異変を感じたのは、昨年の3月のことだった。幸いにも転移は見られず、予防的に打つ抗がん剤の治療も、間もなく終わる予定である。“面倒くさくて”セカンドオピニオンも聞いていないという江本さんだが、スキルス(硬い)胃がんの5年生存率は10~20%とも言われる。不安はないのだろうか。

「まあ、開き直りですよ。打てるもんなら打ってみろと、ピッチャーっていうのは開き直るのが仕事なんです。人生も一緒。どこかである種、開き直らないと。実はね、野手の人ががんになると、結構ウジウジするパターンが多いんです。『痛い、痛い』と言って、皆がかまってくれるのが嬉しいみたいで。やっぱり、がん闘病でもピッチャーと野手の性格の違いが出るみたいですよ」

 と、エモやんらしい心構えを聞かせてくれる。

「もう古希なんだから、再発するならするで、それまでの間にどれだけやりたいことをやっておくかが重要だと思うんです。

 昔だったら、儲け話があれば飛びついていたかもしれないけど、僕がくたばったらどうせその話はポシャっちゃう。それよりも、いい景色を見て、旨いものを食って、思い出づくりじゃないけど、そういうことをしておこうかなと考えています」

 インタビューの全文は、2月7日発売の「週刊新潮」で掲載する。膵臓がんで亡くなった星野仙一氏との最後の交流や、“遠くないうちに目途をつける”という野球の仕事についても明かしている。

週刊新潮 2018年2月15日号掲載