卓球日本一「張本智和」に出されていた“チョレイ!”禁止令

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 卓球の全日本選手権男子シングルスで史上最年少の王者が誕生した。

 張本智和――昨年の世界選手権での史上最年少8傑が記憶に新しい、まだ14歳の中学2年生だ。今大会はジュニア部門Vのみならず、シニア部門でもリオ五輪銅メダリストの水谷隼(28)を下して優勝を果たした。

 ただ残念なことに、彼を良く思っていない人も少なくないようだ。

 原因は、彼が得点するたびに上げる雄叫び――“チョレイ!”である。

 水谷との決勝はNHK Eテレで生中継されたし、その後のスポーツニュースやワイドショーでも大きく取り上げられたから、お聞き及びの方も多かろう。あれが“うるさい”“相手に失礼”というのだ。日本に帰化しているとはいえ、両親が中国出身であることから“日本人らしくない”なんていう差別的な中傷も散見される。しかし、

「中学生の選手なら皆あのくらいは叫んでますよ。年齢を重ねるにつれて落ち着いてくるものです」

 と卓球関係者が語る。

「それに、水谷がクール系なので、余計に張本が目立ってしまいますが、日本人でも雄叫びを上げる選手は結構います。14年全日本準Vの神巧也(24)とか。むしろ中国人選手の方が静かにプレーしているのでは?」

 もっとも、今大会前、倉嶋洋介日本代表監督は張本に“チョレイ禁止令”を言い渡していたのだとか。大手紙卓球担当記者によると、

「彼はどんなにイージーな試合でも全力投球で、雄叫びもあの調子。なので、監督が“そんなに声を出していたらスタミナが持たないぞ”“出すなら大事な場面だけにしておけ”、つまり“メリハリをつけろ”と忠告。張本は“わかりました”と応じたそうです」

 加えて、やはり喜びを爆発させる際に頻出し、“ハリバウアー”なんて呼び名もある海老反りについても、

「“子供の今は体が柔らかいからいいものの、癖になると、大人になったときに腰を痛める”と、こちらも禁止令が出ています」(同)

 目指すは東京五輪の金メダル。その暁には海老反りでもいい、雄々しく叫んでほしい。チョレーイ!

週刊新潮 2018年2月1日号掲載

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