チケット売れない平昌五輪 トドメは悪弊「不参客」

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 韓国は、北朝鮮の平昌(ピョンチャン)五輪参加を巡る南北協議にすっかり前のめり。だが、開会式まで1カ月を切っても、じつは肝心の国内がさっぱり盛り上がっていない。

「1月10日の発表でもチケットの売れ行きは約66%止まり。しかも、昨年末からソウル市などの自治体や全国銀行連合会などの業界団体、公企業、大手企業に余ったチケットを押し付け回ってこの数字です」

 と、在ソウル記者も驚くやら嘆くやらの惨状。

「そして売れ残り以上に“no show(ノーショー)”が心配されています。不参(プルチャム)とも言って、チケットを貰っても当日姿を見せない客のこと。そもそも韓国には、飲食店などを予約しても連絡せずに平気で不参する文化がある」

 海外へのTV中継などでも、客席がガラガラではたしかにみっともない。

「実際、李洛淵(イナギョン)首相が、チケットを買って下さい、買ったらちゃんと来て下さい、と呼びかけるほどですからね」

 と、韓国事情に詳しい評論家の室谷克実氏も危惧する。

「しかし、チケットを貰っても不人気競技で交通費や宿泊費なしでは不参も仕方ない。開閉会式だけは、軍人や高校生を動員して空席が目立たないように準備しているそうですが、開閉会式場は山間部の屋外施設で寒風の吹き曝し。病人が続出する可能性も高いのです」

 大手紙・中央日報も「体感温度氷点下20度と戦う〈シベリア開幕式〉」との記事を掲げるほどなのだ。

 そして、さらにお寒いのがVIPの来訪。

「大半は名誉職的な高官で、独は大統領、加は総督が訪韓。つまりメルケルもトルドーも来ない。米がペンス副大統領を寄こすのはむしろ厚遇。マクロン仏大統領も訪韓の意向ですが、これも流動的です」(前出記者)

 こちらも不参客が続出か。

週刊新潮 2018年1月25日号掲載

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